みなさん、こんにちは。
かなりご無沙汰してしまいましたが、久々のコラムです。
想像以上にコロナウィルスのまん延が続いていますね。
machicoでもそろそろイベントを再開したいと思っていますが、もう少しの辛抱でしょうか。
春を感じる風や木々の芽生えが、新たなスタートを予感させてくれています。
これからが楽しみです。
今年もこの時期は、11年前の東日本大震災を思い出します。
その時自分はどこにいて、その後どうなって、まちはどんな風に復旧復興してきたか、いろいろな人と、何度となく話して、共有してきました。
私は、毎年震災の教訓を風化させたくないという思いから、この時期には、イベントや震災を振り返る機会となる場所に足を運びます。
今回は、machicoの特集でも紹介した、宮城県庁の18階にある「東日本大震災復興情報コーナー」に伺いました。
このコーナーは3月1日にリニューアルされたばかり。
リニューアルを担当された、宮城県 復興支援・伝承課 震災復興支援班主事の水口 早苗(みなくち さなえ)さんと震災当時のことを振り返りながら、そこから得られた教訓とこの場所に対する想いを伺いました。
「11年という年月による記憶の風化は、ある程度仕方がないことだと思います。
でも、この場所に来ることで、あの日を振り返って思い出したり、新しい気づきにより自分にプラスになることがあるかもしれません。
震災当時、宮城県にいなかった人も、地震による被害やいざという時の対応を知ることで、“自分ごと”として捉えてほしいと思います。
伝承は、被災地の役目です。被災した時に教訓とされたことが忘れ去られてしまうことが、その後の災害の被害を大きくしてしまいます。
だからこそ、これからも絶やさずに伝え続けていくことが、私たちができる大事な役割だと思います。
ぜひ多くの人に一度は見てほしい展示です。」
確かに、11年は長いです。記憶も薄れることもあるかもしれません。
でも、毎年この時期に多くの人が震災のことを語ることが、風化を防ぎ防災・減災を考えるきっかけになると私も思います。
水口さんとお話ししながら、改めて考えることができました。
そして、考えるだけではなく、行動することの大切さを共通のものとして持っていることが、命を守ることにつながると感じました。
水口さん、会話する機会をいただきまして、ありがとうございました。
宮城県庁18階県政広報展示室
住所:宮城県仙台市青葉区本町3丁目8番1号
もう1か所、どうしても行きたかった場所があります。
「手紙/深沼ビーチクリーン記録展 vol.2」
仙台市で唯一の海水浴場である「深沼海水浴場」は震災後、閉鎖を余儀なくされました。
『深沼ビーチクリーン』は再建をめざし、清掃活動をしてきた人々の想いや、故郷の海を想う気持ちを受け継ぎ、「海辺の図書館」館長庄子隆弘さんを中心に、毎月第2日曜日にビーチクリーン(海岸清掃活動)を続けています。
私自身、なかなかその活動に参加することができなくて、だからこそ余計に気になっていました。
記録展は、私のように活動そのものに参加できなくても、ビーチクリーンを通して感じたことや問いかけを受け取り自分自身ができることを考えるきっかけになればと思います。
私はそれを受け取りたくて、記録展に行きました。
展示されている写真や文章から、浜辺に打ち上げられているものを拾いながら会話している声や、海を見る人のちょっと切ない想いや、自然の中で生きている人の営みなど、多くのものをそこから感じ取ることができました。
人によって受け取り方は様々で、それぞれが何かを感じて、考えて、行動することにつながることができればきっとそれでいいのだと思います。
水族館に行った際は、2階の企画展示室にぜひお寄りくださいね。
仙台うみの杜水族館 2階企画展示室(入場には水族館入館料が必要です。)
住所:宮城県仙台市宮城野区中野4丁目6
開催期間:2022年3月4日(金)~4月10日(日)
主催:手紙/深沼ビーチクリーン実行委員会
machicoでは、毎年防災・減災に関するアンケ―ドを実施しています。
今年もまたみなさんにお聞きしましたが、具体的行動につながるような記事として今後発信する予定です。
自分が感じること、考えること、行動すること。
それは、誰かのためになっているのか。 人を笑顔にするものであれば、きっとそれは素敵なものですね。 そのために、行動していきたいと思います。
【編集長コラムバックナンバー】
◎東日本大震災から10年。『3月11日』今日という日に。
◎巡り巡って「縁結びカツサンド」
◎東日本大震災と新型コロナウイルスから学ぶもの
◎仙台市新総合計画に女性たちの声を届けるプロジェクト
◎大切な人を守る、仙台市地域防災リーダー SBLの役割
◎「ポッキー」を使ってプログラミング!? 楽しく学べるグリコードとは?
◎言葉の力を信じたい。「仙台短編文学賞」
◎すべての人々にとってより良い世界をつくるための『SDGs』とは
◎昭和・平成という時代に生きて思うこと
◎売り手よし、買い手よし、世間よし、そして働き手よしの「四方よし」
編集長 門脇 佐知(Sachi Kadowaki)
ニックネーム さっちん
2010年machico立ち上げを行い、2011年からは編集長に就任。プライベートは夫と息子との3人家族。旅行が好きで、家族でハワイに行くことを目標に、日々何事にも前向きに頑張っています。週末に撮りためたドラマを一気見するのも楽しみ。私の軸は「しなやかに かつ 強かに」。柔軟性・抱擁力を持ち、粘り強く揺るがない心を大切にしています。
最近、感じて考えて行動したこと(しようと思ったこと)はありますか?