宮城県庁18階の県政広報展示室に、「東日本大震災復興情報コーナー」があることをご存知ですか?各被災地の復興に向けた取り組みや復旧状況などを紹介するコーナーで、県内外から多くの方が訪れ、子どもたちの校外学習などにも活用されている場所です。
そんな震災復興情報コーナーが今年3月にリニューアルしたという情報を聞きつけ、machico防災部の“そね丸”と“ぷりぱん”が一足先に見学してきました。震災当時の状況から今に至るまでの様々な記録や防
災に関する知識を楽しく学べるクイズなど、見ごたえたっぷりのコーナーになっていましたよ。
展示室の一番奥に位置する震災復興情報コーナーは、宮城県の大きな地図が描かれたパネルが目印。浸水地域が赤く色付けされたマップには、震災から10年の間に県内各地に建てられた震災遺構・伝承施設などの情報もまとまっています。
その右側には、津波の高さを体感できるパネルも。
足元の方に、身長130cmの子どもと170cmの大人のイラストが描かれているのに対して、南三陸町志津川に到達した15.9mの津波は何倍も高いことがわかります。
また、反対左側には、「3.11タイムライン」というパネルが。
こちらは、七ヶ浜町菖蒲田浜付近に設置された2つの定点カメラの映像を切り取って時系列に並べたもの。地震が発生してから1時間も経っていない「15時51分」に津波の第1波が到達し、さらにその1分後の「15時52分」には、家屋の1階部分が全て浸水している様子や、津波到達から5~6分後には引き波が発生している様子など、刻一刻と変化する状況がよくわかり、津波の怖さを疑似体験できる工夫がされていました。
パネルと一緒に取り付けられたタブレットからは、防災クイズに参加できます。私たちも挑戦してみましたが、これがなんと意外に難しい!1問ごとに回答の制限時間もあるので、咄嗟の判断が求められる状況の訓練にもなります。
また、答えを間違えても詳しい解説が1問ごとに表示されるので、楽しみながら知識を深めることができます◎
クイズは全部で50問ある中からランダムで5問ずつ出題。挑戦する度に設問が変わり、飽きずに何度でも楽しめますよ。私たちは3回目にしてようやく100点をGETしました!みなさんは何点獲得できるでしょうか!ぜひ挑戦してみてくださいね。
タブレットの隣に置かれた棚には、何やら小さな引き出しがいっぱい。開けてみると、スタンプが入っています!
手持ちの紙にスタンプを押すと、そこから震災関連のアーカイブ情報にアクセスできるという仕掛け!実際に押してみると、本当にQRコードになっていました!
スタンプは何個でも自由に押すことができるので、興味がある情報を見つけたら、ぜひ試してみてください!
さらに、備え付けのパソコンを使って過去の震災関連資料や書籍を閲覧できるほか、それらの関連資料から1ページを抜き出したパネルが並ぶコーナーがあり、その中から興味のある資料を探し当て、現物を持ち帰れる仕掛けなど、さまざまな工夫を凝らした展示が揃っています。
今回、震災復興情報コーナーを訪れてみて、今の私たちの意識や備えを見直す機会になりました。情報を得るだけではないさまざまな仕掛けを体験することで、見て感じたことを自分の経験・知識に変えることができました。
震災復興情報コーナーをはじめとする県内各地の震災遺構・伝承施設は、自然災害の恐ろしさだけでなく、自分と大切な人の命を守るために「これからどう備えれば良いのか」を教えてくれる場所です。未来の学びにつながる気づきを得るために、ぜひ大切な人と訪れてみてください。
おまけ
震災復興情報コーナーに合わせて、県政広報展示室内の「県民栄誉賞コーナー」もリニューアルしました。
東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大選手や、フィギュアスケートの羽生結弦選手など、これまで県民栄誉賞に輝いてきた方々が写真とともに紹介されています。
県政広報展示室は、入場無料。仙台市内を一望できる「展望ホール」(行政庁舎18階)と合わせて自由に見学できます。ぜひ足を運んでみてください!
「machico防災部」の活動は、せんだいタウン情報machicoが
震災10年目を機にスタートさせた「つながるプロジェクト」の一環です。
住所 | 宮城県仙台市青葉区本町3丁目8−番 1号宮城県庁18F |
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営業時間 | 9:30~16:00 |
定休日 | 土曜・日曜・祝日・年末年始休館 |
料金 | 入場無料 |
公式サイト | https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kohou/kengaku.html |
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