みなさん、こんにちは。
前回のコラムから、少し時間が経ってしましたが、いかがお過ごしですか?
「東日本大震災と新型コロナウイルスから学ぶもの」のコメント投稿では、みなさんのストレス発散法をお聞きしましたが、運動をしている人がとても多いですね。やはり体を動かすと気分も晴れ、美容と健康にも効果がありそうです。
実は私も朝のウォーキングと、夜のジョギング(どちらもたまにですが…)を始めました。
目に見える効果のほどはさておき、コロナ太り解消と健康のために頑張ってる!と前向きになれる自分のためにも、続けていきたいと思っています。
でも梅雨のお天気ももう少し続きそう。外での運動ができないそんな日はやっぱり「読書」がいいですよ。
先日も編集部員がおすすめ本を紹介させていただきましたが、今回は、編集長がおすすめしたい本をご紹介します。
私も読書は好きな方だと思いますが、最近はもっぱらビジネス本ばかり。
読んで為になるし、新しい発見もあり、明日の仕事に活かそう!という思いにもなりますが、少し頭が疲れることも。
でも、そんな時、緊張している頭をリラックスさせてくれる一冊に出会ったのです。
縁結びカツサンド
著/冬森 灯
ポプラ社の「第1回おいしい文学賞」の最終選考作品となり、惜しくも受賞にはならなかったものの、応募作を読み終えた編集者さんは、“冬森さんは、人の心を照らす力を持っている。一緒にお仕事がしたい”と強く思ったことからこのデビュー作は生まれました。
出来上がったこの本を発売日に丸善で探したその日から、ページをめくる度に胸がきゅうっとしたり、ドキドキしたり、ハラハラしたり、ちょっと切なかったりの毎日。読み終えるまでたくさんの感情が湧いてきて、凝り固まっていた私の心と頭をほんわりさせてくれました。久々に感動しました。感動といっても、なんていうか日常がイメージできてその中で自分の気持ちが緩やかに動かされる感じです。
苦しくても明日はやってくる、でもその日にも希望がある、と生きる勇気が出る本です。
私がなぜ、発売日に探してまで読みたかった本なのか。
実は、この作家さんは仙台出身の方で、いつか小説家になると想像もしていなかったころ、私たちは出会いました。
“ずっと、小説家になりたかった”そういう気持ちを持ち続けていたことを知ったのは、デビュー作発売の便りをいただいて。
驚きと嬉しさがこみあげてきたけれど、意外とは思わなかったは、彼女の中に何か秘めたものがあると、ずっと昔から感じていたからだと思います。
本当に素晴らしいお人柄で、そんな純粋で素敵な心が表れている作品です。
現在は神奈川県にお住まいで、なかなか会うこともできないのですが、“縁”は自分の気付かないところで息づいていて巡り巡って戻ってくると、今回の本を通して改めて感じています。
ストーリーには宮城ゆかりのものも登場していますよ。ぜひ探してみてください。
仙台出身の冬森灯さんのデビュー作、ぜひ応援してくださいね。
【story】
駒込うらら商店街に佇む、昔ながらのパン屋さん「ベーカリー・コテン」。
あんぱん、クリームパン、チョココロネ。気取っていない顔が並んでいて、見ているだけでほっとするような、そんなお店。
一家で経営してきたコテンの未来を背負うのは、悩める三代目・和久。
商店街が寂れる中で、コテンを継ぐべきか。「自分なりのパン」を見つけないといけないのではないか。創業者のじいちゃんが亡くなって、店名の「コテン」の由来もわからない。
日々迷いながらパン生地をこねる和久のもとには、愉快なお客たちがやってくる。
ヒョウ柄のコートを着込む占い師に、就活に落ち続ける学生、肉バカの肉屋の息子。
人の悩みに寄り添うパンを焼こうと奮闘する和久が、やがて見つけた答えとは――
しぼんだ心を幸せでふっくらさせる、とびきりあったかな“縁”の物語。
写真のカツサンドは、冬森さんの手作り!愛情込めて作ってくれました。
【プロフィール】
冬森灯(ふゆもり・とも)
第1回おいしい文学賞にて最終候補。本作がデビュー作となる
<キリンビール公式note×ポプラ社一般書通信×新人作家・冬森灯>
異色のチームが贈る『うしろむき夕食店』プロジェクト始動!
こちらもぜひご覧ください!
【編集長コラムバックナンバー】
◎東日本大震災と新型コロナウイルスから学ぶもの
◎仙台市新総合計画に女性たちの声を届けるプロジェクト
◎大切な人を守る、仙台市地域防災リーダー SBLの役割
◎「ポッキー」を使ってプログラミング!? 楽しく学べるグリコードとは?
◎言葉の力を信じたい。「仙台短編文学賞」
◎すべての人々にとってより良い世界をつくるための『SDGs』とは
◎昭和・平成という時代に生きて思うこと
◎売り手よし、買い手よし、世間よし、そして働き手よしの「四方よし」
編集長 門脇 佐知(Sachi Kadowaki)
ニックネーム さっちん
2010年machico立ち上げを行い、2011年からは編集長に就任。 社内では、ワークイノベーション委員会「BLENDA部会」部会長として、ワークもライフも大切にするポジティブな人生を送るため、いろいろなことにチャレンジ中です。 プライベートは夫と息子との3人家族。旅行とドラマ好きで、座右の銘は「しなやかに かつ 強かに」。
あなたの好きなパンはなんですか? 作家の冬森灯さんへのメッセージもいただけたら嬉しいです!