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2023年05月22日
対話を重ねて幸せ探し きくちあやののいつも心に花束を。Vol.11「母と娘の関係性」

いつも心に花束を。Vol.11

いつも心に花束を。Vol.11

みやぎ発、ご自愛ライフスタイル発信プロジェクト#ReLifeから
読むデトックス、連載スタートです。

著者は、結婚相談所オーナーとして、
国際コーチング連盟ACC認定コーチとして
たくさんの方の幸せ探しをお手伝いされている
菊地綾乃(きくちあやの)さん。
幸せのカタチはひとそれぞれ。
そのことに気づき気持ちが楽になるエッセイです。
心と体はつながっているから。
気付かないうちに疲れていたり
モヤモヤした悩みを抱えているみなさんの心が
この連載で少しでも解放されますように。

文章中の写真では、季節のお花を花言葉といっしょにご紹介していきます。
ご実家がお花屋さんを営まれている菊地綾乃さんに
セレクト・撮影いただいています。

 

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皆さん、こんにちは☺定禅寺通りのケヤキ並木も気持ちよさそうに葉を広げる美しい時期。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今年は、真夏並みに暑くなったり急に冬のように寒くなったり気候が不安定なように感じております。新しい環境での疲れがどっと出る時期でもありますので、皆様もどうぞご自愛くださいませ。

また毎月、編集部へお悩みを寄せてくださった皆さま本当にありがとうございます。お悩みは全て編集部の方と一緒に大切に読ませていただいており、とても嬉しく、また、心から感謝しております。これからもお気軽にお悩みをお寄せくださいね。

 

さて5月はGWを始め、行事の多い時期でもありますよね。その中でも、私の中で5月は「母の日」がメインイベントだったりします!実家が花屋であるのがその理由なのですが、「母の日」が5月のメインイベントになったのも、その意義を見い出せたのも働き始めてからで、子供の頃は5月が本当に大嫌いでした。

忙しい母が、いつも以上に忙しくなる。その当時は花屋の2階に祖父母が住んでいたので、母の仕事が終わるまで2階で待つ。日付をまたいで、眠い目をこすりながら家に帰る。なんてこともこの時期はざらにありました。「どうして私のお母さんなのに、他のお母さんのためにこんなにも働かなくてはならないのだろう」といつも悲しく思っていたことを今でもはっきりと覚えています。そんな私も大人になり、母になり、当時の母の気持ちを理解し、「全国のお母さんに笑顔を届けたい」と素直に感じられるようになるのだから「時」は不思議です。まさに「時間薬」とはこのこと。

 

5月のコラムでは、「お母様との関係に悩まれている方」からのご質問にお答えしたいと思います。私もそうですが、お母様(ご両親)との関係に悩まれている方って本当に多くいらっしゃるように感じています。母の日に寄せて、心が少しでも軽やかに、穏やかなコラムになるよう…今月もお伝えしたいと思います。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

もちろん、少しでもヒントとなるように全力で努めますが、コーチングの性質(相互にコミュニケーションをとりながらゴールや問題解決に向かう)上、私の回答がお悩みの正解という訳ではありません。違った方向からお悩みを見つめる一つの参考になれば幸いです。

ご興味を持たれた方は最後までどうぞお付き合いくださいませ。

 

マトリカリア
マトリカリア
花言葉「集う喜び・楽しむ」

 

母と自分、どちらも大切にするには…

さて、今回のお悩みは…


60代の母親の更年期+うつ症状にどのように接したらいいか悩んでいます。母親の身体的、精神的体調が悪い時に、極力一緒に食事を作り一緒に食べたり、気分が明るくなるような所に出かけるようにしているのですが、たまにこちらもつられて落ち込んでしまい悩んでいます。

共感しすぎず、共感しなさすぎずを心掛けているのですが、なかなかバランスが難しいです。

どうしてもつらい時は数日自分の家に帰り、気分を落ち着かせるようにしているのですが、「今日は実家には帰らないよ」と母に言うと、とても引き止められてこれも困っています。

なるべく一緒にいて早く改善するように手助けしてあげたいのですが、自分の体調も維持するにはどんなことを心掛けたらいいのでしょう。

(宮城県 odeさん 30代女性)


 

過去のコラムと同様に、私もこちらのお悩みと同じ経験があり、今も昔も「母との付き合い方」に向き合っています。その方によって大小はあれど同じようなお悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。

odeさんがお気持ちを寄せてくださったことに感謝し、私の経験もお伝えしつつ、「お母様に寄り添いながら、ご自分の体調も維持するための心がけ」のヒントになるように願い、お届けしたいと思います。最後までどうぞお付き合いくださいませ。

 

さて、今回もお悩みを整理してみます。

体調を崩されているお母様への接し方を悩んでいる。
お母様の体調が悪い時に、極力そばにいて、気分が落ち込まないようにしてあげたい。
たまにこちらもつられて落ち込んでしまう。
共感しすぎず、共感しなさすぎずを心掛けているがバランスが難しい。
どうしてもつらく感じるときには離れるようにしているが、お母様からとても引き止められて困っている。
お母様に寄り添いながら、ご自分の体調も維持することを心掛けたい。

 

お悩みを拝読してまず印象的だったのは、odeさんがとてもお母様を大切になさっていること。そして、お母様を大切にするように自分のことも大切にしたいと、真摯に向き合われていることです。自分以外の方は大切にできるけれど、自分に関してはとんと疎かにしてしまう。そうしているうちに、自分の気持ちがわからなくなり、素直に気持ちを伝えることができなくなる。そんな方が多い中、odeさんは自分のことも大切にする方法を模索されています。また、良好な人間関係を築くために必要な「共感しすぎず、共感しなさすぎずを心掛けている」点も、とても素晴らしいと感じました。

しかし、そういった点を意識していても、辛くなってしまう状況はきっとodeさんにとってもお母様にとっても居心地の良い状況ではなく、できるだけ早く解決に向かうよう工夫が必要です。

 

デルフィニウム
デルフィニウム
花言葉「清明」

 

私がodeさんに「お母様に寄り添いながら、ご自分の体調も維持するための心がけ」のヒントとしてお伝えしたいのは、「自分の気持ちや○○したい(ニーズ)」をしっかりと伝える」こと。お母様に寄り添いたい、早く笑顔になって欲しいと願う、思いやり深いodeさんですから、きっと相手を慮(おもんぱか)るあまりに自分の気持ちやニーズを伝えられないことがあるのではないかと感じました。

 

ただ、自分の気持ちを伝えることはとても大切なことです。なぜなら、私たちはそれぞれ違う人間だからです。自分の気持ちは自分でしかコントロールできないように、相手には伝えなければ自分の気持ちは伝わりません。想像することはできても、それが正解であるかは聞いてみなければわからない。母親の勘でodeさんが辛くなっていることに仮に気が付いていたとしても、それがどの程度の辛さ(自分の体調を崩しているほどの辛さである)と伝えない限りはわからないものだと思います。

また、以前にもお伝えしたのですが、反対もしかりでお母様の気持ちやニーズ、今回であれば「それほどまでに引き止めたい理由」を聞かれてみるのもいいかもしれません。

 

そして、もちろん自分の気持ちやニーズの伝え方にもいくつか方法があります。大切なのは、「自分の気持ちやニーズのみを伝える」ということです。相手を傷つけないようにするがあまり、「あなたのために私は言っている」という言い方をしてしまうことが私自身本当に多いのですが、これが誤解の元になりがちです。相手からしたら「お節介」「有難迷惑」「頼んでない」とあらぬ方向にいくことが経験上ほとんどです(´;ω;`)

シンプルに、「私はこう思っている」「こうしたい」と伝えるだけでOK。あとは相手がそれをどう受け取り、どうするかは相手が決めることだからです。

 

恐れずに、自分の気持ちを伝えてみる

私の場合は長年「母との付き合い方」で苦しんでいるということにすら気が付けず、母に「○○したい」とか「こうされたら嫌だ」とか自分のニーズ(要望)を伝えることは悪いことだと思って、お恥ずかしながら最近まで過ごしてきました。こう言ったら母を傷つけてしまうのではないか、嫌われてしまうのではないかと恐怖を感じてしまい、もう無意識に、空気を吸うように自分のニーズを伝えることを避けて生きてきたのです。そんな私に転機が訪れるのは母が「コロナ鬱」になった時のこと、この時に私は生まれて初めて母に自分の気持ちやニーズを投げつけることになるのですが、このお話は長くなるので…(笑)

 

odeさんやお母様の状況を詳しく知らない私がお伝えするのは…とも思ったのですが、私がもしodeさんの立場であったら、「お母さんのことは大切に思っているし、私のできることで役に立ちたい。そしていつもお母さんに対して、私らしく平常心で接したい。そのためにも、自分の時間も私には必要。私が帰りたい時は素直に伝えるね。」と伝えるかな…と思います。ご参考になれば良いのですが…。

odeさんは「自分が壊れてしまっては、お母様を大切にできるどころか、悲しませる状況にすらなり得る」と気づいてらっしゃるのだと思います。そしてそれは、odeさんもお母様も望んでいる状況ではないはずです。母の日にお買い物に来られるたくさんのお客様をみていると、相手の笑顔や幸せを願う時って、やっぱり自分も笑顔や幸せな気持ちになっているな…と改めて感じる次第です。

カーネーション
カーネーション
花言葉「無垢で深い愛」

 

「自分(相手)の気持ちや○○したい(ニーズ)」をしっかりと伝える(聴く)こと」

「シンプルに自分の気持ちやニーズのみを伝えること」

「まずは、自分のことを大切にすることは、相手を大切にすることと考えてみること」

をほんの少しでも心に留めていただけましたら幸いです。

odeさんとお母様が心穏やかに過ごせることを心から願っております。

 

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きくちあやのさんに相談したいお悩みがありましたら、お気軽に下記フォームまでお寄せください。次回以降の連載でひとつずつ回答させていただきます

*応募多数の場合は、内容を基に選定する場合がございます。あらかじめご了承ください。
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【当選発表】連載への掲載をもって発表にかえさせていただきます。また、マチコイン付与後に編集部からお知らせメールをお送りします。

 

また、「きくちあやのさんに直接お話を聞いてほしい」「コーチングを受けてみたい」という方は、下記サイトからカウンセリングの申込みも可能です。ぜひ詳細をチェックしてみてください!

 

profile | プロフィール

結婚相談所「マリアージュ・lily of the valley
カウンセラー 菊地綾乃

結婚相談所のカウンセラーのほか、コーチングの国際資格である「国際コーチング連盟ACC認定コーチ」としても活動。フラワーアレンジやアロマ、ヨガレッスンなども不定期で開催。プライベートでは、おませな7歳の双子の女の子を育てるママ。

 

 

*バックナンバー*
Vol.1「自分と対話していますか?」
Vol.2「自分の気持ちを気にかけること」
Vol.3「聴いてくれる相手がいないなら、自分が聴いてしまえばいいじゃない!」
Vol.4「まだあわてるような時間じゃない」
Vol.5「自己開示とは心の壁を取り除く魔法」
Vol.6「誰かに話すということ…心の扉をたたいてみよう!ひらいてみよう!」
Vol.7「このモヤモヤどうしたら晴れる?心を整理してみよう」
Vol.8「【こうあるべき】を変えてみよう」
Vol.9「自分ではどうしようもないことに向き合う」
Vol.10「楽しむことは、悪いこと?」

 

この企画は、#Relifeプロジェクトのひとつです。

#Relifeプロジェクト

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