「せんだいタウン情報machico」が2012年から10年にわたって実施してきた「震災に関する意識調査」の後継企画「みんなの防災アンケート」。今年も2月末から開催し、370件の回答が集まりました。
アンケートの結果をみながら、自分と大切な人の命を守るための行動や心構えを確認するきっかけにしていただけたら幸いです。
調査元:せんだいタウン情報machico(株式会社ユーメディア)
調査期間:2024年2月21日~3月17日
回答数:370件
回答者属性:宮城県民を中心とする全国の男女
全体の93.6%の方が、「とても・やや不安を感じている」と回答。2023年の結果と比べると、「やや不安に感じている」の割合が4%ほど「とても不安に感じている」へ移行しており、2022年との比較では、約8%も増加(移行)しています。 また、「とても不安に感じている」と答えた人の割合は、東日本大震災の翌年2012年の結果に次いで、2番目に多い結果となりました(2012年の調査で「とても不安に感じている」と答えた人の割合は63.5%)。このことから、自然災害に対して大きな不安を抱えている人は再び増加傾向にあることがわかります。
圧倒的な票を集めたのは、やはり「地震」。2024年1月1日に発生した能登半島地震をはじめ、数々の大地震に襲われてきた日本では地震に対する意識がかなり高いといえます。
2位は「大雨・土砂災害」。ここ数年、夏から秋にかけて必ずといっていいほど日本各地で被害が発生しています。地震と同じように、警戒している方は多いようです。
住んでいる場所によってリスクが異なる災害もあり、それ以外の災害は票がわかれる結果となりましたが、出張先や旅行先で予期せぬ災害に遭う可能性もあります。どんな災害も自分には関係ないと思わず、さまざまなリスクを想定しておきたいですね。
昨年と比べて「ない」「わからない」の割合がそれぞれ微減し、「ある」と答えた人の割合が3%ほど増加しました。2022年と比べると約7%増加していますが、それでもまだ約25%の方が「対策をしていない」または「わからない」と答えています。
2023年までの傾向から大きな変化はなく、基本的な対策である食糧や防災グッズの準備、家具の固定をしている方が多い結果となりました。今年新たに追加した「ハザードマップの確認」は、「避難場所・ルート確認」とともに実施している方が多いようです。
一方で、「貴重品の持ち出し確認」や「保険の確認・見直し」「普段の近所づきあい」などの項目は毎年低い割合にとどまっています。特に「普段の近所づきあい」は、いざという時に必要な「共助」に大きく関わる項目。会ったときには必ず挨拶をするだけでも、お互いの顔を覚えるきっかけになります。まずはできることから始めてみましょう!
「何から対策すればいいかわからない」「準備が面倒」という答えが多い結果に。確かに、いつどこで起こるかわからない自然災害を想定してあらゆる備えをするのはとてもハードルが高いことです。
だからまずは、「自分にとってこれだけは必要」と思うモノやコトから準備してみるのがおすすめ。ライフスタイルや健康状態によって必要な防災対策は異なるので、一般的に必要とされるものではなく「自分には何が必要か」を考えてみましょう。最初は必要最低限のものからでOK。
▶備える際の参考に、ぜひ過去の記事もご覧ください。詳しくはこちら
「フェーズフリー」とは、普段使っているモノやサービスを災害のときにも役立つようにしようとする、防災の新しい考え方のこと。アンケート結果をみると、一般的にはまだあまり知られていないことがわかりますが、防災のハードルを下げる考え方として大きな注目を集めています。フェーズフリーを売りにした新商品も続々と開発されていますが、食料や水のローリングストック(普段食べているものを備蓄しながら消費していくこと)や、キャンプ用品の活用もフェーズフリーのひとつ。日常的に使っているものや常備しているものも、実は災害時に役立つ場合が多いので、今身の回りにあるものをどのように活用できるかを考えてみるのも楽しいですよ。気軽に始められるフェーズフリーを、暮らしの中で実践してみてください!
アンケートにご回答いただいたみなさま、ご協力ありがとうございました。今回の結果を参考に、machicoでは今後もみなさまの生活に寄り添った情報発信を続けていきます。2012年から続けてきた「震災に関する意識調査」や、いざという時に必要な防災・減災対策を実際にやってみる部活動「machico防災部」の過去記事は下記のリンクよりご覧いただけます。ぜひ参考にしてください!
▼2012~2021年の「震災に関する意識調査」の結果はこちら
▼machico防災部の過去記事はこちら
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