せんだいタウン情報 マチコ

2024年03月05日
かまぼこ・練り物の新しい価値づくりに向けた挑戦
体験!発見!三陸の海を知って味わい尽くす旅へ ~水産Open Factory~ 常磐・いわき編

体験!発見!三陸の海を知って味わい尽くす旅へ ~水産Open Factory~ 常磐・いわき編

体験!発見!三陸の海を知って味わい尽くす旅へ ~水産Open Factory~ 常磐・いわき編

子どもの頃に行った工場見学や社会科見学。働く人たちの姿や商品ができるまでの工程を現場で見たあのわくわく感を体験することができる「大人の工場見学 Open Factory」をご紹介します。

今回訪れたのは、福島県いわき市。70年以上前からかまぼこの製造・販売を行ってきた株式会社夕月(ゆうづき)におじゃましてきました。通常は入ることのできない工場内部まで潜入させていただき、かまぼこアートや竹ちくわづくりの体験もしてきましたよ。

みなさんも常磐の魅力を知り、製造の現場を見て、その土地の食を味わう「大人の工場見学」の旅へでかけませんか?

 

今回お話を聞かせていただいたのは、「株式会社 夕月」の代表取締役・清水 淳子さんと、専務取締役・奥野 高士さんです。

清水 淳子さん
代表取締役・清水 淳子さん

奥野 高士さん
専務取締役・奥野 高士さん

 

70年以上愛される「夕月」のかまぼこ

夕月の商品

株式会社夕月の前身は、昭和26年に創業した「マルヤス水産」。当時主力製品だった板付きかまぼこ「夕月」が有名となり、昭和38年に社名を変更。「株式会社夕月」へと生まれ変わりました。

元々は手づくりでかまぼこを製造していましたが、全国から殺到する注文にこたえるために製造工程を機械化。当時は、かまぼこ製造を機械で行うこと自体ほとんど例がなかったといいます。それだけでなく、衛生面にも配慮した製法を一早く導入。かまぼこを蒸してから包装するのではなく、ラミネートフィルムで包装してから「リテーナ缶」という金属缶に密封して加熱殺菌する「リテーナ成形」によって、通常より保存性が高く、衛生的で型崩れのないかまぼこを販売できるようになりました。

こうして夕月のかまぼこは、東日本を中心に日本各地で食べられるように。現在も時代の変化やニーズに合わせたかまぼこづくりを行いながら、量販店だけでなく一般消費者向けの商品開発・販売にもチャレンジしています。

 

工場内部へ潜入!機械と人の手による圧巻のかまぼこづくり

夕月といえば、創業当初から人気の板付きかまぼこ。今回はその製造工場に潜入させていただきました(現在、一般の方の工場見学は受け入れていませんが、かまぼこづくり体験は可能です)。1年の中で最も注文が増える12月には、1日になんと10万本も製造するんだとか!一体どんな工場なのでしょうか。

 

大きな撹拌機

魚のすり身と調味料などを混ぜる工程

最初に目に飛び込んできたのは、大きな撹拌機(ミキサー)。専用の機械で解凍した魚のすり身と調味料、水、でんぷんを混ぜるための機械です。

色ごとにかまぼこの原料がわけられていきます

混ざった原料は、かまぼこの白い土台部分とピンクの表面になる部分にわけられ、工場内の配管を通って成型のための機械へと運ばれます。

包装されるかまぼこ

モミの木でできた板を機械にセットすると、白とピンクの半月かまぼこが板の上にのった状態で出てきました!愛らしい姿に癒されます。出てきたかまぼこは一定間隔でラインを流れながらラミネートフィルムで包装されていきます。

リテーナー成形

蒸す機械にかまぼこを入れていく作業

成型後は1日ほど寝かせてから、蒸し工程へ。大きな蒸し器の中で約1時間ほど熱を通していきます。

冷却されたかまぼこを機械から取り出す工程

加熱後、冷却されたかまぼこは外包装の工程へ。

完成した夕月のかまぼこ

「夕月」と書かれたパッケージに包まれたかまぼこたちは、どこか誇らしげ。ここからは人の手で商品ごとに梱包され、各地へ発送されていきます。

 

練り物づくりを楽しく学べる体験も

夕月のかまぼこ工場には、かまぼこづくりを体験できる「いわきかまぼこ工房」が併設されています。こちらではかまぼこアートと竹ちくわづくりを体験することができます。

かまぼこづくり体験ができる工房

 

最初にチャレンジしたのは、かまぼこアート。直径10cmほどの型に合わせて丸いかまぼこをつくり、その上に色付きの練り物で好きな絵柄を描き、蒸しあがれば完成です。

みなさんのかまぼこアート作品

一緒に参加した皆さんの作品がこちら。個性あふれる素敵な作品が完成しました!machico編集部のまんぼうは自分の名前を、ぷりぱんはmachicoの「m」をデザインしてみました。

 

竹ちくわづくり

続いて、竹ちくわづくりを体験。かまぼこをヘラで薄い四角形に整えたら、竹でできた細い棒にくるくると巻き付けていきます。

竹ちくわづくり

この巻き付ける工程が、至難の業。戸惑うぷりぱんをよそ目に、まんぼうは手際よく完成させていきます。

 

完成したかまぼこを持つ編集部

香ばしさがたまらない竹ちくわ

こうしてできあがったかまぼこ・竹ちくわはお持ち帰り可能。もちろんその場で焼き立てを食べることもできます。かまぼこは肉厚でプリプリな食感。竹ちくわは練り物の旨味がしっかりと感じられ、格別なおいしさでした!

 

福島の魅力を発信する新店舗「夕遊庵」でお買い物

夕遊庵

工場には、一般のお客様が自由にお買い物できる店舗も併設されています。その名も「夕遊庵」。

かまぼこが並ぶショーケース

地元の特産品もそろいます

店内には夕月のブランド商品はもちろん、福島県内の特産品がずらりと並び、お土産やギフト選びにぴったりの空間。

はまドック

店内を見渡し最初に目に入ってきたのは、「夕月特製はまドック」という文字。こちらはかまぼこにベーコンとチーズを練り込み、パンに挟んで揚げたオリジナルメニュー。ファーストフード感覚で気軽にかまぼこを味わってほしいという思いから開発されました。揚げたパンのカリっとした食感と、もっちりプリっとしたかまぼこの組み合わせがクセになる新感覚の商品。地元のテレビ番組にも取り上げられるなど、熱い注目を集めています。

 

「ごま油香るにら・あさり」「たこちぎり」

「みんなから親しまれ愛されるいわきの七浜のように、もっと魚に親しんでもらいたい」という思いから生まれた新ブランド「ななはまの詩」商品も販売中。贈答品としてではなく、その日の晩御飯や晩酌のおつまみとして日常的に食べてもらうことをイメージした魅力的なラインナップが揃います。

 

会津ほまれの純米大吟醸

さらには、地元福島県の酒蔵「ほまれ酒造」をはじめとする地酒も販売。かまぼこに合うお酒として、「会津ほまれ 純米大吟醸」の夕月オリジナルラベル商品が紹介されていました。現在は、ほまれ酒造の酒粕を使った新商品開発にも取り組んでいるそうです。お酒好きにはたまらない!

 

地域で連携し、常磐の魅力を全国へ発信

創業当時から人気の定番商品にとどまらず、時代に合わせた新商品開発や地元企業同士の連携にも積極的な夕月。同社の清水社長と奥野専務は、「いわきと夕月の魅力を全国の方に知っていただくためには、地元でタッグを組んで発信力を高めていくことが重要」と語ります。

「日照時間が長く、海と山がある自然環境がいわきの魅力。そんないわきの海の幸・山の幸両方のおいしさを伝えていきたいんです。そのために、地元企業同士の協働・地域連携を大きなテーマとして取り組んでいきます」と今後の展望を聞かせてくださいました。

 

夕月スタッフの皆さん
笑顔で迎えてくださったスタッフの皆さん

 

【編集後記】

いわき市内のふくしま常磐もの認定店「お食事酒処 和」でいわき名物「ほっきめし」をいただきました!

ほっきめし

いわきにはファミリーに人気のリゾート複合施設や温泉のほか、サイクリングコースやクルージングなどのアクティビティも充実しています。観光やおでかけでいわきを訪れる際は、地元でつくられた加工品や常磐ものを味わってみてください!

 

夕遊庵・いわきかまぼこ工房

 所在地  福島県いわき市泉町滝尻字松原55

 営業時間  9:30~17:00 ※水曜定休/かまぼこづくり体験は日曜・祝日もお休みで、11月~1月は休館。

 かまぼこづくり体験費用  1人550円~ ※予約は10日前までにお申し込みください

 電話番号  夕遊庵:0246-75-0501 いわきかまぼこ工房:0246-75-1666

 

公式・ショッピングサイト

 

 

 

【仙台ふららん】工場見学やまち歩きを楽しむツアーに申し込む▶︎

【仙台ふららん】工場見学やまち歩きを楽しむツアーに申し込む▶︎

記事を通じて、常磐・いわきのどんなところに魅力を感じましたか?

コメントを投稿してくれた方の中から抽選で、マチコイン100枚を5名様にプレゼント!

【応募締切】2024年3月31日(日)
【当選発表】メール送信をもって発表とかえさせていただきます。

GO TOP