コロナ禍によるおうち時間の広がりで、家庭菜園やガーデニングが話題になりました。暮らしを豊かにする家庭菜園は、災害発生時、備蓄倉庫の役割も果たしてくれます。日常的に野菜を育てて消費する「ローリングストック」のサイクルをつくることで、いざという時にも新鮮な野菜が手に入るんです。
しかし、「庭がない」「ベランダが狭い」「ちゃんと育てられる自信がない」など、家庭菜園にハードルを感じている方も多いはず。そんな方におすすめしたいのが、「牛乳パックプランター」を使った野菜栽培。牛乳やジュースの紙パックを使って室内で簡単に育てられるので、家庭菜園初心者の方でも安心して始めることができます。
2021年の秋、Instagramのライブ配信を通じてmachico防災部メンバーが「牛乳パックプランター」を使った野菜栽培にチャレンジしましたので、その様子とともに作り方を紹介します。
machico防災部とは…
「防災を、日常に。」をスローガンに、いざという時に必要な防災・減災対策を実際にやってみる部活動。防災レシピを学ぶ企画やみんなの防災アンケートなど、防災意識を高めるための施策をたくさん展開しています。
今回お話を聞いたのは…
大坂 裕子さん
宮城県内を中心にフリーアナウンサーとして活動しながら、未就学児・小学生などの親子向け支援を行う。親子で参加できるイベント「おやこフェス」の開催や「なごみサロン【TRICK and TREAT】」の運営など幅広く活躍。一児の母。被災地支援園児エプロンプロジェクト代表。内閣府子どもと家族若者応援団受賞。
\大坂さんのInstagramをチェック/
そして、野菜づくりに必要不可欠な「土」と「種」を提供してくれたのは…
せんだい農業園芸センター みどりの杜
「農と触れ合う交流拠点」として、多くの市民が農と園芸に触れ合い、関心を持つことができるように、普及啓発を主軸とした多彩なイベントの開催、体験プログラムの実施など年間を通じて提供する施設。施設内には、季節ごとにさまざまな花を観賞できるフラワーガーデンや、ショップ「みどりの杜hanana」、レストラン「旬菜×パスタ DACCHA」などのほか、市民が気軽に利用できる貸し農園なども完備されています。
今回は、培養土と二十日ダイコン(ラディッシュ)の種を提供いただきました。
せんだい農業園芸センターのショップには、土や種以外にも苗や鉢花、食品などが充実しています。家庭菜園のやり方やおすすめの道具なども詳しく教えてくれますので、ぜひ訪れてみてください。
・牛乳やジュースなどの紙パック(中は水で洗って乾かしておく)
・受け皿(どんなものでもOK)
・土
・お好きな野菜の種(今回は二十日ダイコン)
・小さめのシャベルやスコップ
・カッター
・ホッチキス
・桐(紙パックに排水穴を空けるために必要。針が太い画鋲などでも代用OK)
・霧吹き
・シールやカッティングシート(紙パックを装飾する場合)
▼こちらの手順に従って、進めていきますよ~!
1. 土がこぼれないように、紙パックの口をホッチキスで止める
注ぎ口がプラスチックキャップになっている紙パック(写真下右)の場合は、ホッチキスで止めなくても大丈夫です◎
2. 紙パックの側面の一面、ふちから1cm内側をカッターでくり抜く
3. くり抜いた面の両脇側面に、排水用の穴を10ヶ所ずつ空ける(穴の位置は、底から1cm上あたり)
4. お好みで側面をデコレーションすれば、プランターの完成!
(デコレーションは、お子様と一緒に楽しむのがおすすめ!)
5. 完成したプランターに、スコップを使って土を八分目までいれる
この時、土が少なすぎると後から野菜が育ちにくくになってしまうので、気持ち多めに入れるようにしましょう!
6. 排水穴から水が出るまで、霧吹きで土に水をかける
7. 指で土に溝を作り、8~10mm間隔で種をまく
種は、1つの溝に2~3粒ずつ入れていきます。
8. 溝をつまむようにして、種に優しく土をかける
9. 手の甲で土の表面を軽く押さえ、霧吹きで再度水をかけたら、植え付けは完了です!
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「二十日ダイコン」という名前の通り、種まきから約1ヶ月(二十日ほど)で収穫できることが魅力の野菜。室内なら一年を通して栽培できますが、発芽や生育には15~20℃の温度が必要なので、夏と冬を避け、春か秋に種をまくのがおすすめです。
★冬でも牛乳パックプランターで育てられる野菜:リーフレタスやほうれん草
発芽するまでは暖かい室内で。それ以降は屋外でも◎ただし、栽培する場所の日当たりや気温によっても育成状況は変わるので、様子を見ながら育ててくださいね。
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インスタライブで植え付けをした後は、大坂さんから教わった育て方を参考に、ぷりぱんとそね丸が自宅で育てました。 「あっという間に収穫できるよ」と聞いてはいたものの、種まきから3日目の朝、土の中から小さい芽が出ているのを発見した時は、思わず声が出てしまうほど感動しました!
それからは毎朝、生長の様子を観察するのが日課に。葉が重なってきたら間引く必要がありますが、間引いた葉も食べられるので、サラダやお味噌汁に入れたりと無駄なく消費できました。また、牛乳パックプランターなら室内に置いても場所を取らず、軽くて移動も楽にできるので、日々の管理がとても簡単でした。
しかし、土の量や水やりの回数など、「これでいいのかな?」とわからないこともたくさんありました。継続していろいろなやり方を試してみると、野菜栽培のコツが掴めるようになるはずです。
ローリングストックの観点からも、野菜を育てて消費するサイクルを継続することが大切。新しい趣味がいざという時の備えにもつながる。あなたも牛乳パックプランターを作って野菜を育ててみませんか?
「machico防災部」の活動は、せんだいタウン情報machicoが
震災10年目を機にスタートさせた「つながるプロジェクト」の一環です。
あなたが育ててみたい野菜は?実際に挑戦したことがある人は、その時の感想やコツを教えて!