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2022年12月15日
日本酒の美味しさを倍増させる?!仙臺銅壺(せんだいどうこ)の酒器誕生

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

仙台を代表する老舗、創業427年の「田善(タゼン)」と創業173年の「森民酒造本家」がタッグを組み、新たなブランドで仙台の食のシーンを盛り上げようとしています。伝統を感じる器と日本酒のハイセンスなコラボレーションを取材し体験してきましたのでお届けします。美しく機能的な酒器で、より一層お酒を美味しくいただきませんか?

 

大正時代に全国で一世を風靡した「仙臺銅壺(せんだいどうこ)」

「銅壺」は食材の調理やお湯を温めるときに使われた「江戸時代のシステムキッチン」のような道具のことをいいます。 慶長元年(1596年)、伊達政宗に腕を見込まれた御銅師(おんあかがねし)田中の善蔵が現在の大阪から仙台に招かれたのが「田善(タゼン)」のはじまり。大正時代には座敷でもお酒をお燗するのに適していることから、「仙臺銅壺」は人気をはくし全国的に評判となりました。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)
伝統を受け継ぐ 株式会社タゼン 御銅師 田中善 氏

 

まさに伝統美!仙台の誇るべき「仙臺銅壺」の酒器シリーズが誕生

今回、2020年のせり鍋の発売に続き、2022年11月に酒器シリーズ6種(盃・徳利・燗鍋・五画杯・六角杯・八角杯)がリリースされました。まず感じたのは、銅の色の変化の美しさとシンプルでスタイリッシュなフォルムの美しさでした。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

酒器シリーズのデザインの特徴は多角形の形状。たくさんのお酒に合った機能性を考え、受け継いできた高度な技法で作られています。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

「仙臺銅壺」で唯一、丸みを帯びた形状の盃「円」。盃の色は3種。素の色、火であぶった赤、硫黄を用いた紫、何とも言えない繊細さを感じる美しい色ばかりです。内側は光の加減で虹色に。お酒を飲みながら器の美しさを愛でることができます。また、「仙臺銅壺」は使い込んでいくことで変わる風合いを楽しむことができるそうです。

 

日本酒のプロが語る「日本酒をより美味しくする銅の熱伝導の力」

今回「田善」とタッグを組んだのは、仙台市若林区荒町にある「森民酒造本家」。荒町は水のいい町とされ、仙台味噌やお酒など、発酵文化で栄えた町でもあります。そんな荒町で「森民酒造本家」は173年という長い間、日本酒を造り続けています。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)
森民酒造本家 森徳英社長(写真 左)

現在は日本酒造りはもちろん、「日本酒にまつわる文化を敷居を低くすることで体験してもらいたい」という思いから、昨年、甘酒・甘酒入りのスイーツ・麹スープなどを提供する甘酒カフェ「森民茶房」をオープン。仙台の老舗酒蔵が甘酒カフェをオープンさせたことで話題となりました。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

甘酒入りバスクチーズケーキ。取材時に器として使っていた銅板がスイーツをクラッシックな雰囲気に引き立てていました。

 

「森民酒造本家」の森社長は、銅は熱伝導率が良く、熱(温・冷)を拾うことから、お酒の本来の香りと味を引き立てると話します。銅は水の塩素も飛ばす力もあるため、水を入れるピッチャーとして使っている飲食店もあるそうです。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

仙臺銅壺「燗鍋」。寒い冬に湯煎でゆっくりと酒を温めて日本酒本来の風味を楽しめるだけでなく、暑い夏の時期には、氷を入れることでキンキンに冷やすこともできる優れもの。

 

「仙臺銅壺」の酒器でいただくお酒の楽しみ方

今回の取材では、「仙臺銅壺」を用いた温度の変化でどのように日本酒の味わいが変わるのかを体感できるように、ぬる燗(40度)・上燗(45度)・熱燗(50度)が用意されていました。森社長は「燗をつけるには銅が最高。『仙臺銅壺』を使えばどんなお酒もスペックが上がり、1000円のお酒なら2000円の味に感じますよ」と説明してくれました。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

 

森民酒造本家の純米酒は創業から変わらない伝統の味で、夏は冷、冬は燗などいろんな飲み方に対応できるお酒。今回はこの純米酒の上燗(45度)を「仙臺銅壺」の盃「円」で試飲しました。薄い銅の盃からから優しい温度を感じながら、日本酒の味と香りを楽しむことができました。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)
森民酒造本家の日本酒には、純米酒の他、大吟醸やにごり種も。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

五角杯で飲んだウィスキーハイボールは、キリっとした冷たさを感じる夏にもう一度飲みたい美味しさでした。

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

荒町のお隣、穀町に誕生したブリュワリー「穀町ビール」のような芳醇な味わいの濃い目のクラフトビールと銅の愛称も抜群。ビールの泡もきめ細やかにしてくれます。

 

仙臺銅壺(せんだいどうこ)

「仙臺銅壺」は若い方や外国の方に「新しい価値」として斬新にとらえられるそうです。 「田善」と「森民酒造本家」は新ブランド【MORITAMI TAZEN】を立ち上げ、仙台の伝統を新たな発想で今後も私たちに届けてくれます。


取材後も「仙臺銅壺」の「五角杯」で飲んだウィスキーハイボールのキリっとした味わいと「盃・円」で飲んだ純米酒の優しい味と酒器の温度感を思い出し、自分へのご褒美には「五角杯」を、お祝い事の贈りものに「盃・円」を検討中。

「仙臺銅壺」はサブスクのような形で飲食店や旅館にレンタルを行っています。もちろん、一般の私たちもECサイトで購入することも可能です。
「仙臺銅壺」の酒器は少しお値段は高めですが、伝統を自分の暮らしに取り入れたり、誰かに届けることで、私たちも仙台の伝統をつないでいくことできるのかもしれません。

【公式EC】タゼンドウキテン(「仙臺銅壺」の購入とレンタル)>>
【公式HP】森民酒造本家 >>



仙台せり鍋の専用銅製鍋 「仙臺銅壺・せり鍋」の取材記事も読む>>

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