仙台市内を拠点に、知的障がいのある方の就労支援を行う社会福祉法人「仙萩(せんしゅう)の杜」。10年以上前、「一般企業に負けない商品を作ろう」と始まった新商品開発をきっかけに「伊達の燻製」が誕生しました。「伊達の燻製」は発売開始以来、数々の賞を受賞。そのおいしさは折り紙付きです。
もっとたくさんの方に宮城の価値ある商品を知ってもらおうと、machico編集部が「伊達の燻製」に込められた想いやおいしさの秘密を取材してきました。さらに、マチモールでの取り扱いもスタート。ご家庭の食卓にも大切な方への贈り物にもぴったりな「伊達の燻製」を紹介します。
「伊達の燻製」を販売する社会福祉法人「仙萩の杜」は、宮城県庁18階にある「レストランぴぁ」の運営をはじめ、お弁当やパン、食品の製造・販売を通じて知的障がいのある方の就労支援を行っています。現在では約100名の方が利用しており、一人ひとりの障がいや生活スタイルに合わせた就労の仕方で活躍しています。
2023年3月に「障害者雇用推進法」が改正され、国としても障がいのある方の雇用を推進しようとさまざまな施策に取り組んでいますが、民間企業における雇用率はまだまだ低い状況。勤務時間の短さや雇用形態の影響から、給料が低くなってしまうケースも課題になっています。
仙萩の杜が販売する商品の利益は全て作業している方の工賃に充てられるため、売り上げが伸びればその分作業している方に還元することができます。そこで当時の職員たちが中心となり、「一般企業にも負けない魅力的な商品を作ろう」と新商品開発が始まりました。
メイン食材は、宮城県内で水揚げされる新鮮な魚介類をチョイス。魚介類のうまみをさらに引き立てる商品にしたいと、「燻製」にすることが決まりました。
こうして試作を重ねて完成したのが「伊達の燻製」です。宮城を代表する銀鮭・メカジキ・ほたてを石巻産の「伊達の旨塩」を使った自家製ハーブ液に1日漬け込んだ後、蒸気でふっくら焼き上げ、桜チップでじっくり燻します。
伊達の燻製は、女川の海で育まれた脂のり抜群の銀鮭、旨味たっぷりのメカジキ、刺身用のプリプリで肉厚な貝柱だけを使用した大粒ほたての3種類
試食したmachico編集部が一番に驚いたのは、しっとりとした食感と芳醇な香り。燻製は食品に含まれる水分を飛ばして保存性を高める昔ながらの調理法ですが、伊達の燻製は食べやすさを重視し、食材の水分を飛ばしすぎずしっとりやわらかい食感を実現しました。燻製ならではのスモーキーな香りも強すぎず、魚介類のうまみを引き立てるほどよい香りと塩味が絶妙です。
思わず笑みがこぼれる編集部・まんぼう
「一般企業に負けない商品を作る」という目標を見事に叶えた商品力が評価され、「至福のお届け 厚生労働大臣賞」や「第36回宮城県水産加工品品評会 水産庁長官賞」「第8回新東北みやげコンテスト 入賞」といった数々の賞も受賞しています。
製造にかかる時間は最低でも3日間。調理師免許を持つ同施設の職員が調理工程を、商品のパッキング・梱包作業を施設利用者の方々が担当しています。一人ひとりの丁寧な手仕事が、魅力ある商品づくりにつながっていました。
仙萩の杜で営業主任を務める阿部浩介さんは、「発売から10年以上が経過し、これまでたくさんの方に伊達の燻製を味わっていただきました。これからはもっとたくさんの方に商品の魅力を知っていただき、宮城を代表する名産品にしていきたいと思っています。そうなることが、作業している皆さんのやりがいにもつながるはず。まだ伊達の燻製を味わったことがない方は、ぜひ一度ご賞味いただけたらうれしいです」と語ります。
伊達の燻製は仙台駅や仙台空港のお土産売り場や各種ECサイトで販売されていますが、今回は特別にマチモールでの取り扱いもスタート!購入時にマチコインを使うこともできます。宮城の「おいしいものづくり」をみんなで応援しましょう!
「伊達の燻製」を知っていましたか?食べたことがない方は、記事を読んで魅力的に感じたポイントを教えて!