日々仕事や家事に追われて、自分のメンテナンスがおろそかになりがちな女性たち。運動したい!きれいになりたい!と思っても、「時間の確保が一番のハードル」という人も多いのではないでしょうか。
そんな女性たちに向けて、仙台市は「アクティブライフスタイル」を提案しています。アクティブライフスタイルとは、日常生活の中で意識的・継続的に身体を動かす生活習慣のこと。
今回は、忙しい女性でも実践できる健康づくりや美容のコツを、医学博士の櫻井麻美さんにご自身の経験を交えながら教えていただきました。
お話を聞いた櫻井麻美さんは…
大学在学中にミス・インターナショナル日本代表として世界4位に選出。骨盤ストレッチの指導者として活躍する中で、医学知識の必要性を感じ医学部へ再進学。医学博士を取得し、現在も、天然フラボノイドの一種で抗炎症作用を持つ「タキシフォリン」を研究されています。健康運動指導士、DKピラティスといった資格も多数。SNSやメディア、講演活動などで、健康と美容に関する発信も手掛けています。
――快活な印象の櫻井さんですが、モデルをしていた学生時代は、なんとなく体調がすぐれない「不定愁訴」の状態だったそうですね。
「中学時代から20代前半まで、月経が年に2回くらいしか来ない状態が続いていて、病院に行っても改善されませんでした。あとは、重度の便秘。背が高いのがコンプレックスで、少しでも低く見せようと不自然な姿勢を続けたことで、骨盤が前に押し出されて背骨に負担がかかり、腰痛もひどかったんです。骨盤の前傾に加えて便秘だったので、お腹ぽっこりの幼児体型と言われていました。月経不順に便秘、腰痛持ち、猫背で姿勢が悪いという学生生活。その時はずっと、体質の問題で仕方がないと思っていたんです」。
――意識が変わったきっかけは何だったのですか。
「ミス・インターナショナルのコンテストです。モデル時代もウォーキングのレッスンなど受けていましたが、当時はとにかく見た目をきれいにすればいいと思っていたんです。『お腹が出ているから痩せなさい』と言われてダイエットをしても、お腹は出たままで他はガリガリ。今思えば、健康とかけ離れた“美”を目指していましたね。そんな中、ミス・インターナショナル日本大会の予選会で、審査員に『もっと太りなさい』と言われて」。
――痩せなさいと言われてダイエットした結果、太りなさいと?
「そうなんです。どういうこと?って(笑)。筋トレを取り入れるなど試行錯誤をして、“ただ痩せている”という状態からは脱したのですが、『太りなさい』の意味がわからないまま世界大会に。そうしたら、世界のミスたちが全く痩せていなかった。メリハリのあるカーヴィーモデルのように、体の曲線美がとても美しいんです。このとき、私が改善すべきは体本来の美しさを引き出す姿勢なんだと気づきました。お腹を引き締めるために、全体的なボリュームを落とそうとして、食事制限もハードな運動も、有酸素運動もしていたのですが、実は前傾していた骨盤を戻せばいいだけだったんです。そうするとぽっこりして見えていたお腹が引っ込み、バストやお尻のボリュームが引き立つんですね」。
「骨盤の正しい位置を意識して過ごすようにしたら、すぐに腰痛がなくなり、3ヶ月後には月経が毎月来るようになりました。しかも、身長に合わせた理想体重にするため8kg太ったはずなのに、久しぶりに会った友人からは『痩せた?』と言われて。美しくなるって無理をすることではなく、体にいいことを理解して実践することなんだ、と知りました。」。
―――骨盤の矯正だけでそこまで!
「美しくなるには、食事を我慢しなければいけない、好きでもない運動をしなくてはいけないと思いがちですが、無理なダイエットをする必要はないんです。運動も日常の中でできますから」。
――普段の生活で、運動をどう取り入れるといいですか。
「歯を磨きながら、お風呂に入りながら、食器を洗いながらでいいんです。通勤中歩きながら姿勢への意識をプラスしてみたり、音楽が好きだったら曲をかけて体を動かしたりと、日常的な行動や趣味、好きなものと融合させると無理なく楽しく続けられると思います。短期間で徹底的にやるよりも継続が大事。食事に関しても、一時期だけ頑張って痩せた後、元の食生活に戻すのはすごく危険。体の構成が変わってしまうんです。もともとあった筋肉が減ってしまったり、女性の場合は骨が弱くなってしまったり。そこに脂肪がのるので、体脂肪率が上がってしまいます」。
――女性の場合、特に気を付けるべき点は何ですか。
「女性は男性よりホルモンの影響を受けやすいので、極端なダイエットをすると生理が止まってしまうなどホルモンバランスによる悪影響が出てしまいます。睡眠不足もNG。きちんと睡眠をとって、無理せずに健康を意識することが大事です」。
①まずは…「自分の骨盤の位置が正しいのかわからない…」という方へ
②「家事や子育てが大変で、運動する時間がない…」という方へ
③「デスクワークが長く肩こりが辛い…」という方へ
ほかにもたくさんの動画を投稿されているので、ぜひ自分に合うストレッチ・運動法を見つけてみてくださいね!
――食事で気を付けていることはありますか。
「私は、簡単にできるスムージーを飲んでいます。1日の野菜摂取量は350gと言われていますが、それをお皿に載せるとすごい量なんです。実際に食べるとアゴが疲れるくらい(笑)。でも、スムージーにすれば、大量の葉野菜やフルーツを一気に取ることができます。そのおかげで、劇的にお通じが良くなりました。私が20年近くスムージーを続けているのは、明確な体感があってのこと。先日、アメリカに2ヶ月滞在したのですが、日本からミキサーを持っていきました(笑)。そのおかげで、いつもよりジャンクな食生活をしても、一度も便秘にならなかったんです」。
――ジャンクな食事もするんですね。
「朝にスムージーを飲むと、その後の食生活に対する気持ちが楽になるんです。友達とのランチやディナーは、あまり栄養バランスを気にせず楽しみたいじゃないですか。無理なく、楽しみながら続けるという意味でもおすすめです」。
――SNSやYouTubeにも積極的ですが、どういう思いで発信されているのですか。
「私が高校生の頃、ギャルが流行っていて、みんな小麦色に日焼けしていたんです。私も高校1年生の夏には頑張って太陽を浴びていたのですが、秋くらいに美容家の鈴木その子さんがテレビに出るようになって、シミやシワの原因が紫外線だと話されていてびっくりしました。もしもその時、鈴木その子さんが正しい情報を発信されていなければ、私も何も知らないまま肌に負担をかける生活を続けていました。世の中には、医学的根拠がない慣習や間違えた情報がたくさんあふれているので、鈴木その子さんのような存在になることが私の目標の一つ。女性たちに正しい知識を伝えることで、苦しい思いをしなくても健康できれいになれると知ってもらいたい。医学の知識とエビデンスを持って、確かな情報を発信し続けたいと思っています」。
――私でもできるのかな、今からでも間に合うのかな、と思っている方も多いかもしれません。
「何もしていなかった人ほど、伸びしろがあるので大きく変われると思います!きれいになること、健康になることは、その気持ちさえあれば意外と簡単なんですよ」。
いつも健康できれいでありたいと願う女性にとって、無理な運動や辛い食事制限は必要ないという言葉がとても印象的でした。日常生活の中で意識的に体を動かし、それを継続することなら自分にもできるかも…!と、勇気が湧きました。
インタビュー後、櫻井さんから正しい姿勢を教えていただいたので、その日から骨盤の位置と姿勢を意識するようにしたところ、お腹とお尻にほどよい力が入りインナーマッスルが鍛えられている感覚に!毎日継続することで、少しずつ身体が変わっていくのがすごく楽しみです!
あなたも一緒に、アクティブライフスタイルをはじめませんか?
この企画は、#Relifeプロジェクトのひとつです。
今日から意識的に身体を動かすなら、どんな方法にチャレンジしたいですか?(歯磨き中にスクワット・通勤中に姿勢を意識など何でもOK!)
【応募締切】2023年4月13日(木)
【当選発表】メール送信をもって発表とかえさせていただきます。