【日時】
2021年6月11日(金)9時35分配信スタート
【Instagramアカウント】
@ sendai_machico
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家族と離ればなれの時に、スマホがつながらなかったら?
みなさんはもしもの時に、どう行動するか家族間で意識共有できているでしょうか。
machico防災部では第1回目の活動として、みんなが使える「わが家の防災連絡メモ」をつくろうと考えました。
防災偏差値自己採点30のそね丸家は、かろうじて夫婦お互いのスマホ番号を紙に書いてお財布に入れているのですが、それだけではあまりにも心もとないと思っていたのです。
今回「わが家の防災連絡メモ」の項目を決めるにあたって、心強いアドバイザーをお招きしました!
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プロフィール
仙台市防災・減災アドバイザー(仙台市危機管理局 防災・減災部 減災推進課)
折腹 久直(おりはら ひさなお)さん
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折腹さんとあれこれディスカッションする中で、防災や避難時に関する、私たちが知らなかった知識をたくさんお聞きすることができました。その内容もぜひご覧ください。
また完成したmachicoオリジナル「わが家の防災連絡メモ」フォーマットは、ページ下部からダウンロードしてお使いいただけます。
折腹さん 「災害の時は警察や消防などの重要な通信を確保するため、一般回線の電話がつながりにくくなることがあります。そんな時LINEなどのSNSの方がつながる可能性が高いので、試してみるといいですね。また被害地域間よりも、遠方の地域との方が電話はつながりやすいので、親せきや友人など中継連絡先を決めておいてもいいでしょう」
防災部 「machico編集長が東日本大震災のとき、近隣エリアは電話がつながらなかったけれど、京都の親せきの家にはつながったので、そこでみんなの安否を確認したと言っていました」
折腹さん 「パソコンやインターネットが使える場合は、災害用伝言板(web171)にメッセージを残してお互いの安否を報告しあう方法もあります。
避難所などには特設公衆電話が設置されるので、災害伝言ダイヤル171にメッセージを残す方法も使えますね」
防災部 「災害伝言ダイヤル171、使ったことがないです」
折腹さん 「171は体験利用ができる日があるので、1度試してみることをおすすめします」
☆災害伝言ダイヤル171 https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171/
☆災害用伝言板(web171) https://www.web171.jp/web171app/topRedirect.do
防災部 「いざという時急にだと、慌てているし、使いこなせなくて困りそうですもんね。それにしても、いつもスマホ頼みなので、スマホが使えないとなると途方にくれます」
折腹さん 「スマホの電源が切れないようにすることは大切です。わたしは常にモバイルバッテリーを持ち歩いていますよ」
折腹さん 「ご自宅が安全であれば、もちろんご自宅が一番なんですけどね」
防災部 「家が難しい場合は、近くの避難所ということになるんでしょうか?」
折腹さん 「そうですね。避難所とひとことで言っても、実はいろいろな種類があるんです。元気な方はまずは近隣の『いっとき避難場所』に行って、地域の方と状況を確認しあったり、連携できるといいですね」
防災部 「いっとき避難場所?」
折腹さん 「いっとき避難場所とは、地震発生直後に、住民が家屋倒壊の危険などから身の安全を守ったり、地域住民が主体の自主防災組織によって、避難行動や安否確認を実施するために集合する場所なんです。いっとき避難場所は、近隣の公園や広場の中から、地域住民のみなさんによって決められているんですよ。自分の家の近くのいっとき避難場所は、町内会などに確認してみるといいでしょう」
防災部 「そうなんですね!恥ずかしながら知りませんでした・・・」
折腹さん 「いったん地域のみなさんで話し合って、高齢者の方や支援が必要な方など、ライフラインが停止した中でご自宅での生活が難しい方、家が壊れて帰れない方など、本当に避難が必要な方を優先して市立小中学校などの『指定避難所』へご案内できるのが理想的です」
防災部 「確かにそうですね。いまは特にコロナの心配もありますし」
折腹さん 「そうなんです。本当に避難が必要な方が、できるだけストレスの少ない環境で避難生活ができるように、みんなで協力していきたいですね」
防災部 「家がだいじょうぶなら、自宅で生活できるのがいちばんですもんね。たとえライフラインが止まっても、カセットコンロとか、食料の備蓄をしておけば、数日は乗り越えられそうな気がしてきました」
折腹さん 「そうですね。そのためには自宅の備えもとても大切です。仙台市では、食料は基本1週間分備蓄しておくことを提唱しています」
防災部 「地震や災害が起こった時に、なにより必要なのは心の準備だと聞いたことがあります」
折腹さん 「大切だと思います。そういう意味でも、今回つくる“わが家の防災連絡メモ”を家族で話し合ってつくっておくのはいいですね。
“目黒巻”という言葉は聞いたことがありますか?
これは災害時の状況を自分自身の問題としてイメージするトレーニングツールとして、東京大学の目黒先生が考えた手法です。
他にも、台風暴風雨の際、雨が来るまでの行動を決めておく“マイ・タイムライン”という考え方もありますね」
防災部 「いろいろな方法があるんですね」
折腹さん 「“わが家の防災連絡メモ”を子どもにも共有する場合は、災害時に優先する行動も書いておくといいかもしれません」
防災部 「そうですね。家に子どもがひとりでいる場合も考えられますもんね」
折腹さん 「地震の時はまず身を守ることを最優先にしてください。揺れがおさまったら火を止めたり、避難経路を確保してくださいね」
防災部 「まずは身を守る、ですね」
折腹さん 「自宅から避難する場合の持ち物が確認できるリストや、家を出る前の行動を書いておくといいと思います」
防災部 「カギを閉めるとか?」
折腹さん 「ガスの元栓を閉め、ブレーカーは落としてください。避難時は電気が止まっていても、復旧した際に何らかの原因で通電火災が起こる可能性がありますから」
防災部 「それは怖いですね!“わが家の防災連絡メモ”の項目にも入れたいと思います!」
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machico防災部の質問に丁寧にわかりやすく答えてくださった折腹さんのおかげで、オリジナルの「わが家の防災連絡メモ」を完成させることができました。
ぜひご家族で話し合いながら内容を埋めてみてください。そして家族分コピーしてそれぞれ携帯してください。
「わが家の防災連絡メモ」を書くということが、心の準備の大きな一歩になるはずです。
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シェイクアウト訓練とは、地震が起きた際にまず行うべき3つの安全行動(まず低く、頭を守り、動かない)を習慣づけるための訓練です。仙台市では、市民みんなで防災意識を高めるため、毎年6月12日の「市民防災の日」に合わせてこの訓練を全市一斉実施しています。今年は6月11日(金)の午前9時45分に行われることになり、machico編集部もこの訓練に参加します!訓練の様子はmachicoのInstagramアカウントで生配信しますよ。みなさまも各家庭、学校、職場などで各自1分間、3つの安全行動を実践しましょう!
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いざという時の「持ち出しリュック」を準備してみよう(2021年6月公開予定)
machico防災部の3人が、自分の知識を頼りに準備した持ち物を、折腹さんと一緒にチェックします。普段から持ち歩くのにおすすめの「防災ポーチ」もご紹介。
「machico防災部」の活動は、せんだいタウン情報machicoが
震災10年目を機にスタートさせた「つながるプロジェクト」の一環です。
心の準備であなたがしていることをおしえてください。今回の企画の感想もお願いします。
【当選発表】メール送信をもって発表とかえさせていただきます。