2020年の大河ドラマは時代劇に戻り明智光秀を主人公として描く『麒麟がくる』。
「えっ?麒麟て…ビールの?」はい!麒麟麦酒(株)さんの麒麟です!
麒麟とは中国神話に登場する伝説の霊獣で、王が仁のある政治をすると現れるといわれる瑞獣です。
すぐれた才能を持ち将来が期待される少年を「麒麟児」と言ったり、麒麟児という昭和に活躍した名関脇もいましたねぇ。富士桜とのマシンガンの様な突っ張り合戦は見事な一番でした(^^)b
さて、この大河ドラマ「麒麟がくる」ですがキャストもすでに発表されていて…主人公の明智光秀役は長谷川博巳
明智光安(光秀叔父)・西村まさ彦
斎藤道三・本木雅弘
斎藤義龍(道三息)・伊藤英明
帰蝶/濃姫(道三娘)・沢尻エリカ
織田信秀(信長父)・高橋克典
織田信長・染谷将太
望月東庵(架空)・堺正章
…と、光秀黎明期の美濃編だけでもそうそうたる顔ぶれ!さらに木下藤吉郎(羽柴秀吉)や親交を深めていた長宗我部元親、光秀の弟とも家臣とも言われている明智秀満、早くに光秀の才覚に気づく(でも光秀をハメて本能寺の変を仕掛けさせた節も)細川藤孝など…今後物語の展開に深くかかわるキャストも気になるところ(^_^;)
ところで、皆さん…「本能寺の変」の経緯って覚えてますか?
①有職故実・軍事に秀でる光秀が織田家で台頭
②しかし信長から徐々に疎まれ嫌がらせやひどい仕打ちを受け悩み苦しむ
③信長から毛利を攻める秀吉の後詰めの下知があるも出陣にあたり領地を没収され切り取り次第の沙汰を受ける
④下知の通り一旦中国地方に向かうも…数々の仕打ちの怨みを晴らすべく踵を返して信長が滞在している京都の本能寺に向かう
⑤本能寺を攻め火をかけ信長を自害に追い込む
⑥異変に気付き中国地方から引き返した秀吉軍に山崎の戦いで敗れ敗走中に山賊に討たれる
所謂これが通説ですが、この説に異を唱えているのが明智家の子孫と伝えられる明智憲三郎さん。「本能寺の変431年目の真実」という著書も出ていますが…その著書を原案として書かれたのが秋田書店から出版されているこの『信長を殺した男』というマンガ本です!
明智憲三郎さんが指摘しているのは…
●現在に伝わる光秀謀反のストーリーはほとんど江戸時代に大衆が楽しむために発刊された「軍記物」に由来している
●その軍記物の内容は勝者である秀吉側の資料に基づく
なるほど…信長を魔王として、光秀を主君を裏切った最悪の逆賊として扱う事で豊臣としての統治を行いやすくしたという見方ですね
事実、当時日本に滞在して布教活動を行っていたポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが書いた「日本史」によると…信長は 『酒を飲まず食を節し、極めて清潔で、身分の低い家臣とも談笑し…』と、魔王らしからぬ一面が書かれているらしい。ポルトガル語で書かれていてポルトガル国内向けの書物だという事は信長への忖度は必要無くありのままを書くはずであるから信長が残虐な魔王のように伝わっているのに違和感があります。こんな信長が光秀に対して今でいうイジメや嫌がらせをはたして行ったのか?
一説には家臣に与える領土の拡大のために大陸に進出するしかないと決めた信長の野望を止めたかったがために…とも言われていますが(^_-)
これまで大河で何度も映像化されている『本能寺の変』ですが、今回は明智光秀が主人公なだけに是非新しい解釈で本能寺の変を画いて欲しいですね(^_^)/~~
文:本間秋彦
イラスト:あきばさやか ( https://akibasayaka.com/ )
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