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2018年03月22日
TALK Vol.8 対談スペシャル ミュージシャン坂本サトル×machico編集長
-各界で活躍されている方にインタビュー。すてきに生きるヒミツを探ります。
Vol.8 坂本サトル ミュージシャン「―19年ぶりのアルバム、18年ごしの想い。“音楽”は、生きてゆく事。」

 1988年、仙台市で「JIGGER'S SON(ジガーズサン)」を結成、 1992年「お宝~大切な君だから」でコロムビアレコードからメジャーデビューしたボーカリスト&ギタリストの坂本サトルさん。シングル13枚、アルバム7枚をリリースし、1998年に活動休止。
 翌99年、デビューシングル「天使達の歌」でソロ活動を開始し、活動休止していたJIGGER'S SONは2001年に解散。その後、様々な想いの中で2012年にJIGGER'S SONを復活させ、その際編集長がインタビューで対面。そこから現在までの活動を中心にお話をお聞きしました。

 

<対談スペシャル>
坂本サトル×machico編集長 

編集長:坂本サトルさん、お久しぶりです。お逢いできるのを楽しみにしていたんですよ。2012年にインタビューさせていただいて5年ぶりですね。(5年前のインタビューはこちら

坂本氏:もうそんなに経つんですね、あの時ですよね。

編集長:その後、私、サトルさんの歌をこっそり聴きに行ったりしていたんですよ。

坂本氏:うわ~そうだったんですか。ありがとうございます。

編集長:あれから、さまざまな活動されてきていますが、特にどんな活動をメインに?

坂本氏:2012年以降だと、自分のこと以外の仕事がものすごく増えた5年間でした。楽曲提供とか、プロデュースとか、ドラマ・映画音楽とか。なので全く自分の作品はリリースできませんでした。ずーっとスタジオに入っているんですが、自分のじゃないという感じでしたね。

編集長:そういう時って、自分の曲をやりたい!って思いが膨らんだりします?

坂本氏:そうですね、もちろん自分の曲は自分が歌っているイメージで作るので。ちょっと違う風に歌われているなってフラストレーションを感じることはありますが、それ以上に“俺が歌ったらこうはならないな”っていう面白さがあります。
自分のための締切なんて、自分でいくらでも伸ばせる、今年こそ、今年こそって思ってても、これだ!っていうのがなかなか作れなかったんです。他人との約束の方を優先した4、5年でしたから。

坂本サトルインタビュー①

編集長:そんな中、ジガーズサン19年ぶりの新作リリースをされましたが、その想いからのリリースですか?

坂本氏:それもありますし、ジガーズサンって毎年何かしら活動をしていて、ちょっとずつ曲も溜まってきてたので、そろそろアルバムもいきたいねって話していたんですよ。デビュー25周年というのもあるし、ちょっと頑張ろうって。会社員がいるんです、ひとり。

編集長:なるほど、じゃ普段はそれぞれがそれぞれの生活をして、ジガーズサンとしてやるときだけ集まるんですね。

坂本氏:そうです。弟はベーシストですが、僕の代わりに実家のりんご農家を継ぎながら、僕のレコーディング、ライブも全部やってくれているので、現役のミュージシャンといってもいいと思います。

編集長:りんご農家は最初お父さんと一緒にされていたんですよね。

坂本氏:そうですね。りんごの技術って伝えるのに最低10年かかるからっておやじに言われていて、(弟の)昌人が継ぐって言ってくれたんです。それで11年親父と一緒に働いて、伝えたところで親父が亡くなりました。

編集長:お父さんも伝えきって、安心してくれていますね。

坂本サトルライブ

編集長:アルバム「SOUND of SURPRISE」聞きましたよ。

坂本氏:どうでした?

編集長:私にとっては、すごく懐かしい感じがするんですよね。20代の頃、ジガーズサン聞いてましたからね。今回のアルバム、家で聴いていたら、小3の息子が「この曲、アニメの主題歌っぽい!」と2曲目の“Carcharodon megarodon”を気に入って聞いてるんですよ。

坂本氏:それ、よく言われます(笑)。10代の子に「アニメの主題歌に使ったらどうですか」って。僕が選曲できたらいいんですけどね(笑)。

編集長:しかも、この曲、セルフライナーを読んだら、姪っ子さん(弟の昌人さんの娘さん)が古代鮫の歯の化石を発見したことをネタに、歌にされたとか。

坂本氏:そうなんですよ。国史跡聖寿寺館跡の体験発掘中に、偶然にも姪っ子が化石を発見して。実は、その場所、元々うちの土地だったところなんです。だから“ああ、これはおじいちゃんからのプレゼントなんじゃないか”って。他にも子どもたちはいっぱいいたのに、姪っ子が見つけるなんて、びっくりでした。

編集長:きっとおじいちゃんですね。不思議だけど、納得しちゃいますね。

坂本サトルインタビュー②

編集長:CDの最後に収録されている、サトルさんの代表曲「天使たちの歌」をジガーズサンとして出したのは、どんな想いからだったんですか。

坂本氏:2016年12月に、僕がプロデュースしているパクスプエラという5人組の女の子たちと対バンでライブをやることになって、バックバンドメンバーとしてジガーズサンのドラムの慎也にサポートをお願いして、その時「天使達の歌」をやったんです。
そのライブの打ち上げの席で慎也が「いや~、『天使達の歌』ついに叩けた」って言うんです。「サトルさんが『天使達の歌』を出した時、ギターの渡辺さんと『この曲を俺たちは演奏できないのか。悔しいなあ』って話したんですよ」っていまさら聞いて。
あれからもうすぐ18年が経とうとするその夜に、その話を初めて聞いて、びっくりでした。

編集長:それは驚きですね…

坂本氏:ジガーズサンを解散して、僕がバンドを裏切ってソロデビューしたみたいなストーリーにしようとしていた人たちがいて、僕が言ってもいないことで、僕 対 3人になって他のメンバーが腹を立てることがありました。
だから、僕が“天使”を出した時も「なんだよー」って否定的に思っていると思っていました、それまでずーっと。そしたら実は悔しかったって話を聞いてすごいショックで…、もちろんいい意味で。
“じゃ、いつか4人でやろう”それが昨年の6月1日のデビュー25周年ライブの時でした。

編集長:ジガーズサンとして演奏することが、ファンにとっては意外だったかもしれない、でもそれをバンドとしてやったことで、みんなに伝わっているんじゃないかと思いますね。

坂本氏:すべてこれでわかる、みたいな。

編集長:何も、言葉にしなくてもいいですよね。私もこの曲が最後に入っていたので、“あー、一緒なんだ、一緒にしたんだ”ってすごく感じました。

坂本氏:そう思っていただいてありがたいですね。CDの選曲する時、ドラムの慎也が「『天使たちの歌』入れましょう」って言いだしてライブでやったのをボーナストラックで入れたんですよ。

編集長:別れた時代もあって、今がある。その流れは必然だったのかもしれないですね。

坂本サトルインタビュー③

編集長:今年2月に行われた20×50(坂本サトルデビュー25周年&生誕50周年記念ライブ)いかがでしたか?

坂本氏:ゲストとして、さとう宗幸さん、熊谷育美ちゃん、伊東洋平くん、パクスプエラにも来てもらって、宮城弁しゃべりながら宮城一色のライブにしたんです(笑)。僕はアマチュア時代、仙台宮城のみなさんにお世話になってメジャーに押し出してもらって、そしてソロになってまたインディーズに戻って、路上でいっぱい歌って、勾当台公園で3,000人集めてライブやるとか、そんなことをやってまたもう1回メジャーに振ってもらったので。気が付けば、25年間途切れることなくラジオもやらせてもらいました。
だから、これまでの感謝の気持ちがあったのと、“天使たちの歌”の時ほど露出もしていなかったので、何やってんのかな最近、っていう人もいたと思います。そういう人たちにも“こうやって音楽仲間に囲まれてちゃんと音楽やらせてもらってます”って報告したかったんです。

編集長:仙台のファンも嬉しいですね。

坂本氏:5年前から青森に拠点を移して、生まれ育った環境で音楽をしています。根っこがしっかりした人のぶれない感じ。そういう意味でも今回のライブのゲストは宮城を拠点にして全国でやってる人達なので、何かそういうところでの共通点というか、共感した仲間を出すことで、ただの記念ライブじゃないものにできたんですよね。終わってみたら、濃厚さが全然違って。充実している感じが一週間くらい続いて、よかったなぁって思いました。

記念ライブ

編集長:今年もジガーズサンのライブがあるんですよね。

坂本氏:そうです、結成30周年ということもあるので、5年ぶりに仙台で。ちょうど平成元年が結成1年目だったので、“平成とともに”歩んできました(笑)。なんだか、メンバーみんな今の方がプレイがいい。“こんなにこいついい音出してたっけ?”って思うほど。今ほんとにいいですね。

編集長:それは、単なる音楽の技術だけではなくて、これまで長年生きてきたいろいろな経験が音に表れて、だからいい音になっているんじゃないですかね。

坂本氏:まったく、その通りですね。うん、そう思います。


編集長:坂本さんにとって、“音楽”とは?

坂本氏:“音楽”にいかに飽きずに続けるか、とても大事なことです。ソロになったりバンドになったりユニットをやったりも含めて。それが生き方そのものです。

音楽とは?

 

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坂本サトルサイン入りオリジナルTシャツ

坂本サトルさんありがとうございました。またお会いできる日を楽しみにしています。

坂本サトル×machico編集長
ミュージシャン 坂本サトル×machico編集長 門脇佐知

 

ライブ情報

JIGGER'S SON LIVE 2018

『平成とともに』

*日程:平成30年9月1日(土)open 17:00 / start 17:30

*会場:仙台 Rensa LinkIconweb

*料金:全席自由¥6,000 / 学生¥3,000(1drink別。当日は各¥500増)

*4月3日(火)10:00〜4月10日(火)23:59 第1次オフィシャルサイト先行予約

詳細は坂本サトルオフィシャルサイトにて

 

リリース情報

JIGGER'S SON 『SOUND of SURPRISE』

『SOUND of SURPRISE』

JIGGER'S SON 19年ぶりの新作リリース
2017年10月4日発売 ¥3,240(税込)
購入は全国のCDショップまたは、こちらから

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【応募締切】2018年5月9日(水)応募受付は終了しました
【当選発表】当選者にのみ、マチコ編集部(apply@machico.mu)から発送先確認のメールをお送りします(@machico.muの受信設定をお願いします)。

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