これからの季節、春のはじまりとともに旬を迎えるわかめ。わかめは、食物繊維・ビタミン・ミネラルがバランス良く含まれており、低カロリーで優秀な食材です。宮城県・岩手県の三陸沖で養殖されるわかめは「三陸わかめ」とも呼ばれ、日本一の生産量を誇ります。
旬の「三陸わかめ」は肉厚で食べ応えも抜群！そんな主役級の三陸わかめのおいしさを堪能できる「宮城県産・岩手県産わかめフェア」が仙台市エリアを中心とした飲食店で2月からスタートします。
「＃三陸魚介プライド」を合言葉に、三陸わかめの魅力を体感しませんか？

 

三陸わかめの魅力を深掘り！

今回お話を伺ったのは、松島湾でわかめをはじめとした海藻加工食品を製造販売する(株)シーフーズあかまの赤間俊介さん。三陸わかめの特徴や魅力について、実際に養殖場を見学しながらお話いただきました。

 

松島湾は、リアス式海岸の地形により川や島々からたくさんの養分が流れてくるので、山と海の養分をたっぷり含んだわかめの養殖の好適地となっています。また、わかめの適正水温は10～20度と言われており、松島湾は水深が5～7mと浅いため、水温の変化が緩やかなことに加え、黒潮の影響を受けにくいことも特徴だそう。

 

実際に船に乗り、わかめの養殖場を見学させていただきました！この日は風もなく波も穏やかで、絶好の作業日和。風が強い日に収穫作業をすると、養殖用の縄に植えたわかめの根が外れてしまうこともあるため、強風の日の収穫作業は大変なのだそう。気温が低い時に収穫作業を行うと鮮度を保ちやすいということで、収穫作業は早朝に行います。この日も朝7時半から船に乗り込み、朝日を浴びながら船で海へ出る貴重な体験をさせていただきました。

 

わかめは成長点（元茎と葉の際）を残して収穫をすると、そこからまた成長してめかぶへも栄養がゆくのだそう。秋口の水温で成長し、寒の入り頃に旬を迎える柔らかな葉の部分を生わかめとして出荷し、さらに成長しやや厚みが出てくる春先のわかめは2番摘みと呼ばれ、塩蔵わかめにすると柔らかく美味しく食べることができます。

 

赤間さんは定期的に間引きや雑草などを取り除く作業を行っており、その作業を行うことでわかめ全体に栄養分が行きわたり、良質なわかめが育つとのことでした。こういった日々の手間暇が、芳醇な旨みのあるわかめを育てる秘訣に繋がるのだと感じます。

 

生産者×料理人が語る！三陸わかめの魅力

今回は、 (株)シーフーズあかまの赤間俊介さんと、話し好きなお客様とスタッフが「しゃべりまくって、飲みまくって、楽しみまくるお店」がコンセプトの「しゃべくりバー酒場 ぱぐぱぐ」の早田周一さんが、三陸わかめの魅力やこだわりについて語り合いました。

左：しゃべくりバー酒場 ぱぐぱぐ 早田周一さん　右：(株)シーフーズあかま 赤間俊介さん

 早田 　今回松島湾産の生わかめを調理してみて、松島湾の特徴なのか柔らかく旨みが強い印象でした。どちらかというとわかめはお刺身のつまなど、わき役になることが多いですが、主役になる味わいだと感じました。生わかめをメインにした料理はあまり作ったことがありませんでしたが、色々な料理にアレンジしてみたいですね。

 

「しゃべくりバー酒場 ぱぐぱぐ」では、5人の料理人それぞれがわかめを使った創作料理をご提供。

「とれたてわかめと生ハム・カブのカルパッチョ」。魚の代わりに生ハムを使って洋風のカルパッチョに挑戦した、彩り豊かな一品。

 

「わかめの天ぷら」。衣を薄くすることで、外はサクッと中は柔らかなわかめ本来の食感も感じられる。

 

 赤間 　塩蔵わかめは終盤の硬いわかめを塩漬けにしているので、生わかめとは全然違いますよね。松島湾のわかめは穏やかな波と栄養豊富な内湾で育つので、柔らかく優しい口当たりと芳醇なうまみが特徴になります。ぜひ一度わかめ本来のおいしさをしゃぶしゃぶやおひたしなどでも味わってみてほしいですね。

 

メインとなるお料理は、ぱぐぱぐ冬の名物みつば鍋に、松島湾産生わかめを入れた「松島産生わかめと栗原産みつばの牛しゃぶ鍋」。生わかめの色が変わる瞬間も楽しむことができる。

 

 早田 　一般の人はもしかしたらわかめが茹でてあるということも分かっていないかもしれないですよね。しゃべくりバー酒場ぱぐぱぐでは料理のライブ感も大切にしています。しゃぶしゃぶは「わかめの色が変わった瞬間に食べてください」というのも、パフォーマンスとしてもとても楽しいですよね。味はもちろん、視覚でも楽しんでいただけるお料理になっていると思います。

 

「わかめのナムル」。シンプルにわかめ本来の味わいと食感を堪能できる。

 

 赤間 　確かにキッチンの作りもステージのようで素敵ですね。
そして今回わかめを使ったお料理を5品も提供していただけるということで、わかめがこんなに種類豊富なお料理に生まれ変わるのかと驚いています。新鮮なわかめを味わえるのも、産地に住んでいる特権だと思います。ぜひ旬のわかめのおいしさを、楽しみながら体感して欲しいです。

 

「わかめとえびのチヂミ」。わかめ・えび・たまねぎ・卵と、わかめスープを意識して、チヂミに表現。ソースは自家製のチョレギソースをつけて。

 

 早田 　赤間さんの熱い想いを聞き、寒い中手間暇かけて養殖されているというのを知ると、やはり食材への想いが変わりますね。最終的にこのおいしさを伝えられるのは私たち飲食店なので、生産者の想いも含めてお客様へ届けていきたいと思います。

 

そんなわかめのおいしさを体感できる「宮城県産・岩手県産わかめフェア」が仙台市エリアを中心とした飲食店で2月からスタートします！わかめフェア参加店舗一覧をチェックして、ぜひこの機会に足を運んでみてください。