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2022年05月20日
定禅寺通エリアはどう変わる?「定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030」

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

みなさんは仙台市街でどのように過ごしていますか?これから、どんな過ごし方をしていきたいですか?今、仙台市民の誇りとも言える歴史ある「定禅寺通エリア」が新たな一歩を踏み出そうとしています。
2022年4月末、樹齢約80年の新緑のケヤキ並木の下、「定禅寺通エリアまちづくり基本構想等手交式」が行われました。式には郡仙台市長も出席。3月に策定された定禅寺通エリアの将来像とその実現に向けた取り組みについて取りまとめた「定禅寺通エリアまちづくり基本構想」を新体制のもと、官民連携で実施していくことを多くの人に伝えるために開催されました。
また、宮城県の文化発信の拠点のひとつである県民会館の2028年度の移転計画に伴う、移転跡地の利用に関する要望が直接市長に伝えられました。

2030年にむけて、定禅寺通エリアのまちづくりはどのような計画で進められていくのか。仙台市民のライフスタイルにも大きく関係してくる内容なので、machico編集部が取材してきました。「定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030」をレポートします。

 

まちづくりの目的と新体制について

定禅寺通エリアが、「杜の都」のシンボルであり続け、将来にわたって人々を惹きつけ、仙台都心の回遊を促し、仙台の都心ブランドの向上に貢献する。

ケヤキやイチョウ並木が続く全長約1,400mの定禅寺通はメディアテークや県民会館などの文化交流施設があり、そして、定禅寺ストリートジャスフェスティバルやSENDAI光のページェントなど、県内外の人が集うイベントの舞台にもなる杜の都のシンボルロードです。
そんな定禅寺通エリアの魅力を向上させ、次世代につないでいくため、官民連携でエリアの価値を向上させるまちづくりを推進することを目的に、平成30年に地元関係者を中心に「定禅寺通活性化検討会」が立ち上がり、これまで多くの意見を交わされ、その集大成として「定禅寺通エリアまちづくり基本構想」は完成しました。
そして、この基本構想と共に新体制である定禅寺通街づくり協議会と一般社団法人定禅寺通エリアマネジメント(JSAM)にバトンを渡すことになりました。

昭和63年に定禅寺通に接する商店会や町内会がまとまり、地域の窓口として設立し、長年尽力してきた定禅寺通街づくり協議会は、引き続きエリア全体のまちづくりの方針について、地域の関係者が意見を出し合いながら合意形成を行う場となります。
そして、これまで検討会に携わってきた有志(株式会社仙台協立、NPO法人都市デザインワークス、株式会社ユーメディア)が令和4年4月に設立したのが、一般社団法人定禅寺通エリアマネジメント(JSAM)。今後、エリアマネジメント推進体制の実行組織を担います。

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030
(左)一般社団法人定禅寺通エリアマネジメント代表理事 氏家 正裕氏
(中央)定禅寺通活性化検討会会長 田村 忠嗣氏
(右)定禅寺通街づくり協議会会長 佐藤 晶洋氏

 

machico編集部はこれまで定禅寺通エリアの活性化に尽力されている方々にたくさんのお話をお聞きしてきました。
老舗「おでん三吉」二代目に聞く。 定禅寺通エリアの昔と今とこれから。
人気洋菓子店「とびばいさ甘座」工場長が推進するLIVING STREET PROJECTとは
次の世代に伝え託したい。 子どもたちの遊び場だった定禅寺通の原風景
定禅寺通を24時間楽しめるエリアにしたい。 社会実験「定禅寺ストリートアライアンス」とは
「仏壇の佐正」8代目に聞く、伊達政宗公が建立した「定禅寺」の歴史

 

個性と多様性のある定禅寺エリアの特徴を生かしたまちづくりへ

緑溢れる定禅寺通エリアは、ケヤキ並木の成長とともに市民活動・市民協働が育まれてきました。こうした個性を高めていくために、ケヤキ並木から連想される「サスティナブル」や「エコロジー」などのテーマを意識したまちづくりが進められていきます。

~2030年までに実現したいエリアごとの空間イメージ~

 豊かに暮らせる西エリア

晩翠通の西側は、西公園や広瀬川とともに落ち着いた雰囲気で、個性的なお店も多くあります。近年、周辺にマンションが建設され、子育て世代が増えていることから、その特徴が生かされていきます。
キーワードは #コミュニティ #子育て世帯

 24時間楽しめる東エリア

晩翠通の東側、東北最大の歓楽街・国分町があり、3万人を超える従業員が毎日通う官庁・オフィス街を抱えています。こうした交流人口が集まる活気ある特徴が生かされます。
キーワードは #ナイトタイム #ワーカー

■ 文化交流・市民活動の拠点となる定禅寺通エリアで、学生や若者がクリエイティブな活動を展開できるように、エリアの両端のつなぎ横丁周辺ゾーン西公園SL広場周辺ゾーンを新たな挑戦が生まれるパブリックスペースとして活用していく予定。
キーワードは #クリエイティブ #チャレンジしたい人

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

 

ひと中心の空間づくりと道路空間の整備

【まちづくりの理念】
世界に誇るケヤキ並木と共に「ここにしかない」プライスレスな時間と体験を。

【目指す街の姿】
・歩きたくなる、巡りたくなることで「出逢」が広がる街
・人々が行き交い感性を触発し合うことで「文化」を創造し続ける街
・ケヤキ並木を誇りにし魅力を広げることで「価値」を高め合う街

近年、コロナの影響もあり定禅寺通エリアは少しさみしい様相も。消費や滞在を促す機会や施設も少なくなり、歩行者通行量も減少しています。また、建物の老朽化も目立つようになりました。だからこそ今、都心再生のための再整備が進み、官民連携によるまちづくりの機運が高まっているのです。
また、「ひと中心の空間づくり」を目指し、ケヤキ並木を継承し、各ケヤキの保全管理を行いながら、車道の片側1車線を削減する歩道拡幅など、定禅寺通の道路空間の再整備も検討されています。

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030
2021年に実施された定禅寺社会実験での車線規制の風景

 

県民会館移転後の跡地の行方は?

今回の手交式では、一般社団法人定禅寺エリアマネジメント代表理事の氏家氏から郡仙台市長に、下記のような強い想いとともに、「宮城県民会館移転後の土地利用に関する要望書」が直接受け渡されました。
「宮城県民会館は長年にわたり、定禅寺通の文化芸術拠点のイメージの定着に寄与するとともに、定禅寺通エリアに経済的な波及効果をもたらしてきました。移転計画は大きな損失。定禅寺通にふさわしい土地利用を強く要望いたします。」

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

 

郡仙台市長の言葉

「このような素晴らしい通りが都心にあるというその喜びをあらためて噛みしめながら話を聞いていました。
定禅寺通エリアまちづくり基本構想と県民会館移転後の要望書、いただきました。私は市長就任時、仙台市でどこが好きかというアンケートに定禅寺通と答えました。定禅寺通は宝だと思っています。私もこの定禅寺通を何度も通り、どう生かしていけるかと取り組んできたところです。
定禅寺通街づくり協議会・定禅寺通活性化検討会のみなさまは3年半にわたって、コロナ禍という状況でありながら、活発な意見をいただき、活動を続けてこられた努力が無事実り、基本構想の完成に至ったこと、仙台市民を代表して、みなさまに御礼申し上げます。
そして、定禅寺通街づくり協議会、一般社団法人エリアマネジメントによるエリアマネジメントがあらためてスタートすることは、どんなまちづくりになっていくのか、仙台市としても楽しみです。
昨年、仙台市は『勾当台・定禅寺通エリアビジョン』を策定しました。市民と行政が一体となって勾当台公園と定禅寺通エリアを楽しめるような、そして潤いのあるような、憩えるような、そんな思いで取り組んできました。 本年度は、基本構想をふまえて、再整備の方針を策定して参ります。
また、将来の県民会館移転後の跡地をどのように活用していくのかについても、ぜひ皆様方と知恵を出し合って、若い方々が交流を深められるような、創造性に溢れるような、そんなエリアにしていきたいと思いますので、今後ともご協力をお願いいたします。この要望書をぜひ多くの方に読んでいただいて、ご意見があればさらに仙台市の方にもお寄せください。
最後に、この定禅寺通という宝を未来の世代に引き継ぐために努力していきたいと思います。」(一部省略)

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

 


「定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030」。ちょっと散歩に行こう、デートに行こう、くつろぎに行こう、ここに住みたい、美味しいものを食べに行こう、文化に触れよう、クリエィティブな活動をしよう、ここでチャレンジしたい。思い思いの過ごし方ができるそんなまちづくりのイメージが湧いてきます。
個性のあるエリアだからこそ、多様性のある多くの人を迎え入れてくれる空間が広がる定禅寺通エリアになっていくはず。2030年は遠い未来ではありません。官民連携が不可欠なまちづくり。私たちも声を届けながら、みんなで目指す街の姿に近づけていきましょう。

定禅寺通エリアまちづくりビジョン2030

 

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