2018年02月28日
天才と奇才が生み出す唯一無二の世界観 新感覚ピアノデュオ「鍵盤男子」にインタビュー
machico的・気になるパーソン
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鍵盤男子

3歳からピアノを始め、クラシック音楽界の第一線で活躍し続ける人気の天才ピアニスト・大井健さんと、最高学位である音楽博士号を取得し、あらゆるジャンルの音楽を自在に表現する奇才の作曲家・中村匡宏さんがタッグを組んだ異色のピアノデュオ「鍵盤男子」。超絶技巧を駆使した高速ピアノ連弾が話題を呼び、今、クラシックホールを中心に女性たちから圧倒的な支持を得ています。飛び抜けた才能を持つ2人の音楽とパフォーマンスは、まさに唯一無二。たった1台のピアノだけで、私たちが今までに見たことのない新しい世界観を作り出しています。メジャーデビューアルバム「The future of piano」に込めた思いや、ことし5月3日(木・祝)に仙台で初めて行われるコンサートの意気込みを伺い、気になる2人の素顔に迫りました。

 

●2人の出会いのきっかけは?

大井健さん(以下、大井さん)
―私の方が2歳年上なのですが、2人とも国立音楽大学出身で、そこの卒業生でつくるオペラユニット“LEGEND(レジェンド)”の活動を通して知り合いました。2人ともバックミュージシャンとしてグループに所属して、当時から1台のピアノを2人で弾いていたのですが、舞台を盛り上げるために僕たちなりの工夫を交えて演奏をしていたところ、「あの2人の演奏が聴きたい」というファンの方々からのお声をたくさんいただくようになりました。それから2人だけの活動が始まっていきました。
 

●なぜ2人で1台のピアノを演奏しようと思ったのですか?

中村匡宏さん(以下、中村さん)
―コンサート会場にピアノが2台そろっている環境が少ないという点も影響しているのですが(笑)、それよりも、ピアノ1台だと相手の呼吸をすぐ近くに感じられるというのが一番大きな理由です。隣にいると、演奏をしながら互いに合図することができるので、ピアノを2台使うよりも息の合った演奏ができると思います。

鍵盤男子インタビュー


●お互いの存在について教えてください。

大井さん
―人間なので、人によって“合う”“合わない”ってあると思うのですが、僕たちは運命的にすごく合う相手でした。活動当初から、頼りがいがある弟のような存在ですね。変に近づきすぎないし、離れすぎない絶妙な距離感です。演奏中も安心して弾けるし、最近では自分の手が4本あるかのような錯覚に陥ることもあります。
中村さん
―僕もそうですね。「2人で1台のピアノを演奏すると弾きづらくないですか?」という質問を受けることが多いのですが、実は1人で弾くよりも2人の方が断然弾きやすいです。1人だと手が2本しかないから、忙しいなぁって思ってしまいます(笑)。鍵盤男子の関係性は、言葉では表せない最高のバランスでできています。例えば、先輩後輩だったら気を使うし、友達だったら近すぎるし、恋人だったらやりづらいし、家族だったら甘えちゃう、みたいなことが僕たちの間にはなくて、お互いにすごく頼りにしているけれども、頼りすぎることもなく、適材適所で助け合える関係です。
 

●プライベートでも仲がいいのですか?

大井さん
ーすごく仲良しです。2人で軽井沢に旅行に行ったこともあります。しかも2回(笑)。
中村さん
ー2人でお酒を飲むこともありますね。ついこの間も、仕事の後にホテルのバーで飲んだ時に、いつもの調子で「そろそろ僕帰るね」って言ったら、「まだいいじゃん……」っていう言葉が返ってきて(笑)。その時はとてもドキドキしました(笑)。
 

●メジャーデビューアルバムの中で、特におすすめしたい曲は?

中村さん
ーやはりリード曲ですね。“The future of piano(ピアノの未来)”というタイトルをつけたこの曲は、僕たちが考えるピアノの未来を表現した曲ではなく、聴いている方たちにわくわくしながらピアノの未来を想像してもらいたいという想いを込めて作ったものです。未来とは言いつつも昔の日本音楽の音階を使ったり、お祭りを連想させるような曲調にしたりして、懐かしさも感じられる曲にしました。

鍵盤男子・中村さん


●この曲のMVでは世界初の鍵盤プロジェクションマッピングに挑戦されたそうですが、どのように制作されたのですか?

中村さん
ー映像制作のプロの方たちが僕たちの演奏に合わせたプロジェクション映像を作ってくださいました。まずは僕たちの指の動きを把握するための動画を撮影して、それを見ていただきながら映像を作ってもらったのですが、微妙にずれてしまう部分がどうしてもあるので、密に連絡を取り合いながら一音一音、一コマ一コマずつ修正や微調整をかけて完成させていきました。曲のタイトルはピアノの未来ですが、アナログ作業を繰り返して作り上げた貴重な映像になっています。
大井さん
ーこの映像には一切CGを使っていません。それだけ、制作チームの方たちの高い技術と大変な努力が詰まっています。僕たちの演奏に関しても、鍵盤の上から撮影をしているので、頭が映ってしまわないようにのけ反った姿勢で弾いたり、立ち位置を替える時にはぐるっと後ろを回ったりして、結構苦労しながら撮影をしました。そういったみんなの努力で出来上がった映像なので、かなり見応えがあると思います。

The future of piano
「The future of piano」MV
 

●4曲目の収録曲「言わなきゃよかった、なんてちっとも思ってないくせに…」は、メロディーがすごく印象的でした。これはどのような曲ですか?

中村さん
ーピアノの唯一の弱点は、歌詞がないことです。別な見方をすれば、もちろん長所でもあるのですが……。そのため、いかにロマンティックに作るかが作曲家の腕の見せ所になってきます。この曲の場合は、歌が乗せられるような情感が込めやすいメロディーにしたので、タイトルでその手助けをしています。甘酸っぱい青春のイメージですね。あわよくば、誰か歌詞をつけて歌ってくれないかなという狙いもあります(笑)。
 

●アルバムに収録したアレンジ曲の中で、特に思い入れがあるのはどの曲ですか?

中村さん
ー9曲目に収録したRADIOHEADの「creep」は、相方・大井健の大好物の曲です。アレンジが完成するまで大井さんが、「この曲を鍵盤男子としてどんな風に弾こうかなぁ」ってわくわくして待っているのが伝わってきて、そのプレッシャーに押しつぶされそうになりながら書いた思い出があります(笑)。
大井さん
ー大好きなアーティストの曲を弾いてみたいという思いは前からあったのですが、2本の手じゃなかなか間に合わないので、この機会にぜひやりたいと思って提案しました。

鍵盤男子・大井さん

中村さん
ーRADIOHEADの大ファンである大井さんが納得できるアレンジを僕が追求して、そしてそれを実際に大井さんが情熱を持って弾いている曲なので、僕たちの熱い思いが詰まった、かなり出来のいい曲になったと思います。
 

●ピアノを長時間弾き続けることもあると思いますが、体力作りはしていますか?

大井さん
ー普段の活動で自然と体力は養われているとは思いますが、僕はヨガをやっています。ヨガは本当にいいですよ。ネットでポーズを検索してやっているだけなのですが(笑)。ストレッチにもなるので体の可動域が広がって、ピアノを弾くにもすごく役立っています。
 

●より多くの人たちにクラシック音楽を楽しんでもらえるように意識していることはありますか?

大井さん
ー僕たちは、クラシック音楽の魅力をもっと多くの人に知ってほしいという思いで活動を始めたので、常にそこは意識しています。でも、“ジャンルにとらわれすぎない”ということも大切だと思っています。クラシックをやっている人たちの方が逆にクラシックというジャンルにこだわりすぎている面もあると思うので、もっともっと開放して、いろんな人に親しんでもらえる音楽にしていきたいです。
中村さん
ー「クラシックは敷居が高い」と感じている人の気持ちも考えているし、「クラシックを世に広めたい」と思っている演奏家の気持ちも十分に理解した上で音楽作りをしているので、僕たちの楽曲はどんな立場の方でも安心して聴ける曲ばかりだと思います。

鍵盤男子・中村さん
 

●音楽活動の一番の原動力はなんですか?

大井さん
ー音楽を始めた頃から、音楽を通してこの世に無かったものを生み出したいと思って活動をしてきました。それを実際に実現しようとする強い気持ちが、僕の一番のモチベーションです。
中村さん
ー形がない音楽というものに対しての尊敬と愛が、一番の原動力です。自分は、音楽のために音楽をやり続けているのだと思います。
 

●鍵盤男子としてことし5月に仙台初のコンサートを予定されていますが、意気込みをお願いします。

大井さん
ー仙台は音楽が盛んですよね。クラシックが好きな方もたくさんいらっしゃると思うので、そういう方たちに僕たちの音楽をどう受け取ってもらえるか、すごく楽しみです。それに仙台は、都会なのに街並みがとても美しくてうらやましいです。芸術が似合う街ですよね。鍵盤男子を知らない方でも、仙台の音楽ファンのみなさまに聴いてもらえたらうれしいです。ぜひ期待して、足を運んでください。

鍵盤男子・大井さん

中村さん
ー今回、仙台に来て他にもいくつか取材を受けたのですが、みなさん本当にあたたかく迎え入れてくださったので、鍵盤男子初の仙台コンサートも、ぜひみなさんと一緒に盛り上がれたらうれしいです。鍵盤男子のコンサートは毎回、お客様も立ち上がって手拍子したりタオルを回したりしてものすごく熱いステージになるので、絶対に楽しんでいただけると思います。
 

●最後に、鍵盤男子のお二人にとって“音楽”とは?直筆で書いていただきました。

鍵盤男子にとって、音楽とは?

 

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ピアノの音色のような優しい口調で強い信念を語る大井さん。探究心と好奇心に満ちあふれた無邪気な表情で音楽について語る中村さん。それぞれ全く違う個性を持っていても、いざ2人が1台のピアノの前に立てば、2つの個性が最高のバランスで溶け合い、新しい音楽が生まれていきます。音楽への愛と情熱にあふれた2人組、鍵盤男子。今後は、一体どんな新しい世界を見せてくれるのでしょうか。鍵盤男子が切り開くピアノの未来は、もうすでにあなたの目の前に広がっています。

 

CD情報

『The future of piano』

The future oh pianoジャケット

〈収録曲〉
1.The future of piano
2.power toccata
3.bolero
4.言わなきゃよかった、なんてちっとも思ってないくせに・・・
5.sad smile
6.don’t look back in anger
7.pink elephant
8.pomp and circumstance
9.creep
10.viva la vida
11.spiral switch
 

ライブ情報

鍵盤男子コンサートツアー2018
The future of piano

​5月3日(木・祝日)@戦災復興記念館 記念ホール
開場 13:30/開演 14:00
全席指定 ¥5,500(税込)

【お問合せ】
キョードー東北 
TEL:022-217-7788(平日10:00~19:00 土曜10:00~17:00)

【​チケット取り扱い】
カンパニーイースト TEL:03-6427-0162(平日11:00~17:00)
ローソンチケットTEL:0570-084-002[Lコード:21631]
​チケットぴあTEL:0570-02-9999[Pコード:101-816]
イープラス http://eplus.jp
 

鍵盤男子公式サイトはこちら

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