『JIGGER'S SON 復活への想い』坂本サトル氏インタビュー! | machico編集長公式ブログ 仙台・宮城、時々山形

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こんにちは、さっちんですニコニコ


「自画自賛?」
「違う、違う、ジガーズサン。」

後に、坂本サトル氏の当時の座右の銘をもじったと聞き、な~るほど、と思った記憶が蘇ってくる。


JIGGER'S SON
1988年、仙台にてバイト先のスタジオで出会った仲間と実弟・昌人でJIGGER'S SONを結成。
1992年、「お宝~大切な君だから」でメジャーデビュー。
今なお様々な場所でオンエアされ続けている『大丈夫』は、誰もが一度は耳にしていただろう。
その後活躍を続けるが、さまざまな想いが交差し、活動停止を経て惜しまれながら解散。
それから11年の歳月を経た今年、デビュー20周年という節目と、坂本サトル氏の強い想いから「JIGGER'S SON復活」というファン待望の年になった。


ボーカル&ギターの坂本サトル 氏は、様々な音楽活動を続けているが、バンドとしての「JIGGER'S SON 坂本サトル氏」に、復活への想い、新曲の生まれた秘話など、お話しいただいた。


ファンにとっては、一言一句に心躍らせ、また、始めてJIGGER'S SONに触れる世代の方にとっても、その言葉を噛みしめて欲しいと思い、サトル氏の言葉そのものを掲載することにした。ぜひ読んでもらいたい。



-JIGGER'S SON復活のワケ
JIGGER'S SONはいろんな事情があって解散したけど、喧嘩別れしたわけじゃない。いつかやれたらいいなと漠然と思ってたけど、みんな別々の仕事や場所にいたわけで、無理かなって思ってた。
震災があって、その年の秋に親父が癌宣告されて、人の命の儚さとか明日何があるか分からないというのをリアルに痛感しちゃってね。頭ではわかっているけど、明日死ぬかもなって思った時に、やりたいことやらないとって思った
みんな、“生きること”に必死だったけど、少し落ち着いてきた感覚もあったし、2012年6月がデビュー20周年で、やるならこのタイミングだろうと。やっぱりきっかけないとね、誘いづらいし(笑)
でも、みんなを絶対説得できる自信あったよ。だって最後は“死んだらどうする?もうやれないんだよ”っていう切り札が(笑)。それでみんなに電話したんだ。


-JIGGER'S SONがうまくいくワケ
うちのバンドは、上から下まで10才の年の差があるんだよね。グループって、バンドに限らず会社でも部でも、一番上がバカにされるっていうかイジラレキャラみたいな人だとうまくいくんだよね。一番上だからって威張っているところはうまくいかない。
(一番年上の)渡辺さんは、よく頭ぶつけたりステージでも最初でつまずいたり、俺なんかばかうけしちゃって、ああいうことを意識せずやれるっていう人が上だからみんなうまくいく。みんなで介護する気持ちみたいな(笑)
今回、集まってやった時に“こんなんもできないの?”って思ったけど、それがなんか嬉しいと思った。そうだ、お前ってそういうやつだったよね、って。何かたりないものが魅力的なんだろうな。バンドで音楽をやっているんだけど、大切なのはそれだけじゃない。人の欠点も含めて愛せるって、とても素敵なことだよね。それはなかなかできない。悪いことも含めて、いいんだよみたいな。当時は思えなかったんだよね、俺は。今なら思える。


大震災を乗り越えて、仙台は今…

-東京で復活ライブをやったワケ
仙台で結成したバンドだったけど、実は一番最初に売れたのは大阪だったんだよね。FM802のHEAVY ROTATIONに選ばれて。選ばれるとバックアップ体制がハンパなくって、大坂地区だけでCDの売り上げが10,000枚変わるって言われてた。
それにJIGGER'S SONのデビュー曲が選ばれちゃった。だから初めてホールでやったのも大阪だったのよ。各地うちが一番盛り上がってるみたいに思ってくれているとこがあったから、どこで復活ライブをやろうか考えた時、みんなが集まりやすい東京でやることにしたんだよね。解散した場所でもあるしね
 ~FM802 HEAVY ROTAITHIONのバックナンバー見つけました!こちら


-そうは言っても仙台で最初にお披露目したワケ
でもね、仙台の人にも見せたいっていう思いもあってね。Datefm夕涼みコンサートが初のお披露目になったんだよね。個人的には、11年ぶりのライブに不安なわけよ。だからホームでやりたかった、優しいろころで。待ってたよって少ししょぼくても許してくれるんじゃないかって(笑)。でも怖かったよ、ステージ立ったらパラっとしか人いなくてすごい自己満足再結成みたいな感じでスタートしたらどうしようって。
でも行ったら、バーッとたくさん人がいて、すごく嬉しかったですね。待たれてるっていいですね。何歌っても盛り上がるし、一曲歌うたびに生き返っていく感じがあった。"ああ、待っててもらったんだ"って実感できた


大震災を乗り越えて、仙台は今…

-新曲『バトン』が生まれたワケ
この曲を書いたのは、親父の死んだ時。四十九日まで親父の遺骨の前に毎日誰か寝なきゃならないしきたりがあって、ある時その役目が俺だった。寝て起きて親父の前で作った。
お袋が、“お父さんの体調をもっと気遣っていたら、もっと早く癌を気づいてあげられたんじゃないか”っていつも泣くんだよね。それを見て、最初の言葉が出てきた。


“誰も君を責めはしないよ もう自分を許そう”


震災の時も、家族を亡くした人は自分のせいだってすごい責めたでしょ。本当はそんなことないのに、残された人はそういうこと考えちゃう。お袋を慰めたいと思ったし、同じような境遇の人に何か励ますようなこと言えないかなって
闘病中親父が言った、「俺はお前たち(3兄弟)に半分ずつ血を残した。だから死ぬのは怖くない。」って。
続いていくって思った時に、悲しかった思いが少し消えた。継がれていくのは血だけじゃなくて、想いとか考えとかそいうものが継がれていくんだ、そう伝えたかった。
バンドでやるって思ったから、みんなでやるから書けた曲だった。


-『大丈夫』を20年ぶりにリテイクしたワケ
20年前の『大丈夫』での「君」は恋人のつもりで書いていたけれども、歌っているうちにそれが子どもだったり親にもなる。「愛」は人間愛に広がっていく。歌う方がそういう思いで歌うと、聴き手にも伝わる。避難所でもたくさんライブやったりしたけど、必ず『大丈夫』を歌った。そういう状況で「大丈夫」って歌うのはどうかと思ったけど、“離れた人を想う歌”だから聞けばわかってもらえると思って。またその歌に意味が加わっていくんだよね。
20年経った『大丈夫』を入れたいと思った。限りなく元のアレンジのまま。キーもテンポもやっていることはほとんど同じ、演奏してる人も歌っている人も同じ。でも、20年でどれくらい変わっているのか、自分でもなんとなく思ってたしね。もう『大丈夫』は違う曲になってるって


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~インタビューを終えて~
坂本サトルさんの話しの中であった、『20年前の大丈夫』と、『2012 version の大丈夫』を改めて聞き比べてみると、やっぱり違う曲に聞こえるのです。
キラキラピュアな愛から、大きな優しい愛を感じさせる曲に変化しているように聴こえました。
これは、今のJIGGER'S SONが人を深く愛するいわば人間愛を表現しているからだと思います。
なぜか、曲を聴いた後は、恥ずかしげもなく愛を語れる自分がいます。そこに人間の本質を見たような気がするから。
『バトン』は、自然とそれぞれの心にある想いと重ね合わさることがあるかもしれません。

私も20年以上前にバンドをやっていたので、もしかしてサトルさんのバイト先のスタジオで会っていたかも、なんてふと思ったり。
2時間にも及ぶインタビューの中には、素敵な言葉がたくさんありました。全てを活字にすることは出来ませんが、JIGGER'S SON、坂本サトルさんの曲を聞けばきっとサトルさんの伝えたかったことが、聴こえてくるはずです。

大震災を乗り越えて、仙台は今…


◇坂本サトル弾き語りツアー2012
「限りなく生で、あるいは生で」

●12月15日(土)登米(アンプラグドスペシャル)
*会場:FROG CAFE(フロッグカフェ)
*時間:open17:00 / start 18:00
*料金:前売当日とも¥3,000(ドリンク代別)
※限定30名!

●12月16日(日)気仙沼(アンプラグドスペシャル)
*会場:ヴィラ プチろく
*時間:open16:00 / start 16:30
*料金:前売当日とも¥3,000(ドリンク代別)
※限定30名。

●12月22日(土)白石(アンプラグドスペシャル)
*会場:白石カフェミルトン
*時間:open17:00 / start 18:00
*料金:前売当日とも¥3,000(ドリンク代別)

チケットの購入・詳しい情報はこちら


◇JIGGER'S SON「バトン」(DVD+ブックレット付)
絶賛発売中ビックリマーク

大震災を乗り越えて、仙台は今…

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◆NEWS!!

ベル'94年から1年以上続いた「せんだいタウン情報」の懐かしの連載記事を見てのインタビューは、S-style1月号に掲載!(12月22日発売)


ベル動画でのインタビューの様子と、machicoをご覧のみなさんへのメッセージと生歌をmachicoTV で12月21日公開予定!


どちらもお楽しみに!!



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